萌え体験談

萌え体験談、エッチな体験、投稿体験談を配信しています。

主婦

精神障害者17年生

今日は精神病院の通院日でした。タクシーで何とかたどり着きました。僕は精神障害を負って17年になります。このため結婚はおろか恋愛もしたことが有りません。最近の若い女性の精神障害者は恋人に送迎して貰って通院する人が多いのに、男性は女性を振り向かせることは全く不可能です。女性の中にはわがままで楽をしたくて男性にすがっている病気というよりもなまけの人がいるようです。その様な関係は長続きできないのか毎年のように男を変えているようです。男を捕まえる力があるのに病気と言うより性格の問題のようです。そんな女性はカウンセリングするだけでほとんど医薬品を使っていません。


また診察の順番待ちが嫌なのですぐ「発作が出た。」と言って割り込む若い女性も最近目につくようなりました。まあ順番を譲りますがどこか健康的でおかしい人です。こういう人たちは医療費の自己負担を1割に抑えるために自立支援医療に頼ります。都の出費はかさむし、多くの人が群がるので本当に病気のひどい障害手帳保有者の審査が遅れて迷惑です。17年も精神障害者をしているとこの患者さんはどの病気か見当がつくようになります。ところがここ5年位に仮病ではないかと思われる人が増えました。


簡単に精神科を利用する自称精神病患者たちが増えすぎました。特にここ10年位で倍増しているようにも感じます。病名を貰って喜ぶのが仮病で、がっかりするのが本物と言われます。精神障害を起こすと性欲が多くの場合無くなると言いますが、そうでも無い事も有ります。かえって性欲が減退しない方が悲劇ですね。僕の場合、見るに見かねた姉嫁(義姉)がこっそりセックスをしてくれるので助かるのですが。本当に義姉には頭が上がりません。彼女がセックスしてくれるから酷い病状も乗り切れているのが現状です。


義姉は2世帯住宅に住む専業主婦です。子供が無いので平日の昼間は自由な時間が沢山あります。彼女は物凄い美人です。家人が留守になるとセックスをしに来てくれます。子供が欲しい彼女はもちろん避妊なしです。自宅療養のため部屋で寝ているとニコニコ笑いながら入ってきてショーツだけ取ると騎乗してくれます。腰の使い方が非常にうまくてあっさり射精させてくれます。するとフェラチオして再勃起してまたセックスです。こんなペースなので彼女の乳房は服の上から触ったことしかありません。


でも最近彼女は妊娠したのではないかと思われる節があります。あまり酷くないのですが悪阻が出るのです。お腹に赤ちゃんがいるとすれば父親は僕の可能性が大きいです。姉は今度婦人科を訪ねると言っていますが何だか結果が恐ろしいです。

人妻熟女キラー

俺は32歳、大の熟女マニアだ、仕事は新製品の訪問販売をしている、旦那のいない昼間を狙い   暇を持て余している人妻達と関係を結んできた数はすでに数十人になるが確立は余り高くなく、20 パーセント位で5人に1人の割合かな・・・・ 趣味と実益を兼ねたいい仕事に満足している。      俺の落とし方はまず、長所を見つけ、ひたすら褒め続けることで大概、外に連れ出し可能だ・・     話術にかけてはピカ一だと自分では自負している、自信があつた。                                                                                    俺は若い女には殆ど興味はなかつた、面倒くさいのだ、人妻熟女は堪らない、大きく垂れた乳房に 巨大な尻、それに使い込まれ、剥けまくつたクリトリスに反応し中出しOKのマンコ・・・・         旦那との性交にマンネリを感じていた主婦達は俺の亀頭にズイキの涙を流し快楽を貪つていた・・・・                                                               先日に約束を交わした泰子と俺はラブホに来ていた、 まだ衣服を着たままで抱き合いキスをして  パンティを触るとすでにグッショリと滲ませて甘い吐息を漏らしている。                   だが、50歳になる泰子には今までの人妻には無い性癖があつた、それは淫語責めだつた・・・・・   「 ああ、ああ、しゃぶりたいわ・・チンポ、チンポ・・・」  五十路の熟メスは涎を垂らして叫び始めた グジュッ・・・グジュッと勢いよく、バキュ―ムフェラを暫く続けてから大きく 股を開き、手で膣を拡げ  「 マンコを舐めてよう・・お汁を吸うのよ・・泰子のお汁・・・」 自分の言葉に興奮し、淫語は続いた、 「 オメコがいい・・・マンコがいい・・・もう、チンポ入れたい・・いれてえ・・・・」  俺はいつになく興奮し極太のチンポを泰子のグロマンに差し込み、飛び出た乳首を吸い激しく出し入れさせた、                                                                       「 堪らん・・堪らん・・・イク・・イク・・・チンポ、最高・・・奥に流し込んでえ・・・・・・・・」                                        卑猥な主婦の淫語を聞かされながら俺は射精を終えた・・・・・・・  

人妻合コンで・・・

「 アアッ・・・気持ち良すぎるゥ・・・また・逝く・・・・」   昌江48歳は俺の顔を股ぎ、顔面騎上位で  腰を振り続け、また自分で逝こうとしていた。 相変わらずスケベな女だ 見上げると垂れた巨乳を  揉み、だらしなく開けた口、肉体の快楽を貪る、熟牝の姿だつた・・・                                                                                    半年前の週末に会社の同僚が 「 今夜、ちよっとした、人妻コンパがあるんだ、どうだい?」 と   誘われ、興味本位で参加することにした。 場所は個部屋のある居酒屋だつた。 引き戸を開けると 3人の主婦だろう、40代の女達がいた、 名前と年齢をいい、簡単な紹介プロフィールのあとは    酒盛りが始まり、すぐに打ち解けた、若い子ならこうも早くはならないだろう、やはり年を重ねてきた  強みだ、 酒の酔いが回つて来た頃にはカップルが出来ていた、隣の席ではなにやら猥談を囁き  同僚は女のスカートの中に手を入れている。 俺の隣には昌江と云う、ミニグラマーの女が酔つた  のか、頬を赤らめて股間を弄り、俺に囁いた 「 ねえ・・ここ出ようよ・・いいとこ行こうよ・・・」                                                                     明らかに誘つてきた、気が付くと、回りには誰もいなかつた、酔いも手伝い、タクシーでラブホに    部屋に入ると昌江は俺の口に舌を差し込み、右手でベルトを外していきなり、涎を垂らしてフェラを  始め、みるみるうちに俺のチンポを勃起させると、全裸になり大きく、足を開き、叫んだ。                                                                       「 洗つてない 昌江の おまんこ 舐めてえ・・・・」                                                                                               こんもりと茂つた 淫毛の奥には肉厚の黒く、使い込まれた淫唇が蜜を湛えて待つていた。      白く皮を被つたクリを吸いだし、たつぷりと愛液で濡らしてからチンポを差し込むと昌江は呻いた                                                                                        「 これよ・・これ・・こんなのが欲しかつたの・・突いて・・突いて・・逝かせてえ・・・」           喘ぎまくる、40女の子宮めがけて俺は精液を流し込んでいた。  抜いて昌江にしゃぶらせながら 俺は まさか 妊娠しないよな・・・・と 思つていた・・・・・・

人妻はちょろいちょろい

人妻カモーンヌ。ただセックスをしたい人妻が集まる場所。
うまいお酒とつまみが手に入ったので、ご一緒にどうですか?
これが私の投稿した内容

初めは手の込んだ内容を書いていたんですが
慣れていくうちにこんな感じの適当なやつが良いことに気づいた。
まぁ「一人で飲んでろ」とか「どうせやっすいやつだろ」とか
言われますが、そんなことは気にしません。

そのうち・・・「昼間からお酒良いですね!私も暇だし変な人じゃなければ飲みたい!」ほぅら。こんなかんじでくるんですよ。
昼間からお酒を飲む男の時点で変な人なんですが、そこも気にしない。

普通の人を演じながら容姿は気にせず年齢などを聞いていく。
どうやら28歳の専業主婦らしい
なにもしないことを約束し待ち合わせることになりました。

はっきり言って人妻も何もされないなんて思っていません
むしろ何かあるかも・・・と興奮しているのが普通です。
しかも人妻カモーンヌの人妻ですからスケベなこと間違いなし!

お互いがわかる公園で待ち合わせ
一人の女性が近づいてきた
「あ、ほんとにいたw」
「そりゃいるよwww早くお酒飲みたいからw」
察しの通りほんとは早くヤりたいだけです。

家飲みは了承済みだったので車を走らせ束の間のドライブデート終了
あとは酔わせてセックス方向に持っていくだけの作業。

人妻は本当に酒が好きらしくグイグイ飲んでいる。
顔が桃色に染まった頃にトランプをして盛り上がっていました。
もちろん罰ゲームをするためです。

人妻は酔っているしゲームに簡単に勝てます。
とりあえず軽いジャブで上着を一枚脱いでもらいます。
「え~なにそれ~」と言いつつもすんなり脱いでいます。
もうこれは完全に人妻もその気ですよね♪

試しに一回わざと負けてみると
「じゃあズボン脱いでぇ~」と言ってきた
こりゃたまりませんwww

こうしてお互いに脱がし合ったり触りあいこをしたりで
結局三回も中出ししてやりましたよ♪

こんな感じで人妻との出会いが楽しめる
人妻カモーンヌに感謝して今日も人妻を探します。

人妻としての魅力

同期入庁した裕子は、有名大学出の聡明で清純そうな美人で人気があった。
もちろん俺も恋心を抱いていたが、イケメンでもない三流大出の俺には高根の花だった。
俺は高卒で入庁した同期の昭子に告られて、まあまあ可愛かったので付き合って、処女を貰った責任を取るような結婚をした。
昭子は俺の転勤と同時に退職して専業主婦になり、育児しながら家庭を守った。
裕子は、一流大出の先輩キャリアと結婚し、俺はその後、出先ばかり転々として、裕子に憧れていたことさえ忘れていった。

昨年、十数年ぶりに裕子と会った。
裕子は、俺のいる出先の課長、つまり、係長である俺の上司として出先に単身赴任で異動してきたのだ。
同期ということで、肩書ではなく君、さん、で呼び合う俺達は、いいコンビだった。
四十も半ばに差し掛かり、俺はくたびれてきたが裕子は相変わらず美人で、若い頃には無かった女の色気を漂わせて、清純娘から清楚淑女になっていた。

昨年の8月、お盆の少し前の金曜日の事だった。
俺の嫁が子供を連れて一足先に帰省して、俺は職場の暑気払いという名の飲み会に出ていた。
休みの前日ということもあり、俺も裕子も午前様、一緒にタクシーで帰ったが、裕子が単身赴任しているアパートの玄関を開けたところでグロッキー、俺は帰るに帰れなくなってしまった。
仕方なくタクシーを帰して、裕子を引きずるようにしてテーブルの脇に横たえ、どうやって帰ろうか考えあぐねていると、裕子が目を覚ました。
「あれ・・・あっ・・・ご、ごめん。運んでくれたの?」
「ああ、気がついたか。じゃあ、帰るよ。」
「帰るって、どうやって?今からタクシー呼ぶの?朝までいてもいいわよ。」
「マズイだろ。この状況・・・」
「どうせマズイなら、マズイことになっちゃった方が得じゃない?」
「・・・・」

裕子が脱ぎだして、俺は少し後ずさりした。
「お、おい・・・マズイって・・・」
「同期の中で、私に言い寄って来なかったの、あなただけだった・・・」
「い、いや、俺なんかさ、不釣合いだし・・・」
「純情で可愛い昭子に負けちゃったしね、私・・・」
ブラとショーツだけになった裕子は、
「シャワー、浴びてくるね・・・」
浴室に消えた。

一糸まとわぬ姿で出てきた裕子は、
「あ、まだ帰っていないということは、私を抱きたいってことでいいわよね。シャワー、浴びてきて・・・」
憧れのマドンナ同期の裸身は、色の白い痩身だが乳房は比較的大きく、子供を産んでいないウエストは引き締まっていた。

シャワーを浴びて戻ってきた俺は、ベッドに寝そべり色っぽい上目づかいで誘う裕子に近づき、キスした。
お互いの舌を舐め合うようなキスの後、乳首を経て股間に・・・濡れ光る縦溝は僅かに割れ、舌でなぞればパックリ割れて、現れた秘唇は変色も少なく20代の若妻のようだった。
嫁の晶子は生娘だったが、今では性愛を覚えて可愛いハメ好き妻になっているからすっかりドドメ色になっていた。
「裕子、綺麗だな・・・」
「私達夫婦は、結婚前からほとんどレスに近いのよ・・・アァッ」
秘豆にしゃぶりつくと身悶えしながら感じていた。

俺のイチモツを潤んだ目で見つめ、
「旦那のとは違って黒々してる。昭子といっぱいエッチしてるんだね。いいなあ・・・」
そう言うと、パクッと咥えてしゃぶる様に舐めた。
年を重ねても美しい裕子が俺のイチモツを咥えている光景に、益々イチモツがイキリ起った。
「コンドーム、持ち合わせがないんだが・・・」
「中で出さなければ、そのままでいいわよ・・・」
生のまま入れた。

「ア、ア、ア、アン、アン、アン、アン、アァッ、アァッ、アァーーーーーー」
俺の腰の打ち付けに合わせて揺れる乳房、喘ぐ美顔、色付く体・・・四十路人妻とは思えぬ美しい秘裂に、黒ずんだイチモツが秘唇をめくりながら突き立てられ、愛液が滴った。
あのマドンナ同期の裕子の淫らな嬌態、嬌声、信じがたいほどの乱れっぷりに、暴発寸前で抜いて裕子に精液をぶちまけた。

「凄い感じようだったな・・・」
「だって、エッチは3か月ぶりくらいだもの・・・」
「本当にレスなのか?」
「旦那、エリートで頭はいいけど、女性経験が全くなくて、私とだって義務的なセックス・・・夫婦なのに妻を抱くよりオナニーの方が気持ちいいんだって・・・笑えるでしょ・・・」
「そうか・・・俺は、憧れの裕子を抱けて、嬉しかったよ。ありがとう・・・」

早朝、俺は裕子のアパートを出て、駅に向かった。
いったん家でシャワーを浴びて、車に乗り込み昭子の実家へ向かった。
お盆休み、何度か裕子を思い出していたが、やっぱり慣れ親しんだ嫁の昭子のほうが、抱いてて気持ち良かった。
「昭子、ごめんよ・・・」
可愛い純情顔で喘ぐ昭子を抱きしめ、心の中で謝った。

お盆が終わり、時は流れ、年越しして2月も中旬の先日、昭子が、
「あのね、私、離婚することにしたんだ。」
「え?まさか・・・」
「あなたとの事がバレたわけじゃないのよ。あなたに抱かれてみて、男女のセックスって、大事だなって思って、カウンセリングを受けたの。そして旦那にも相談した。」
「離婚するって合意したのか?」
「うん。それも、早く言ってくれればよかったのにって言われた。笑っちゃうでしょ。私も、昭子みたいにいっぱいエッチしてもらえる人、これから探さなくちゃ。へへへ・・・」

最近思う・・・もし、俺が裕子に言い寄っていたら、裕子は俺と付き合ってくれただろうか?
俺と裕子は結婚していただろうか?
俺と裕子が結婚していたら、俺は今でも裕子を抱きまくっていただろうか?

昭子と築いた家庭以上に幸せになれただろうか・・・

人妻 香苗 3

21


香苗 「…ぁ……あの……」


中嶋 「ハハッどうしたんです?そんなに驚いた顔して。僕の顔に何か付いてます?」


香苗 「い、いえ別に……あの…中嶋さんはどうして…?」


香苗は午前中、隣からの中嶋の声を聞いた時から疑問に思っていた事を中嶋に聞いてみた。


中嶋 「どうして?あぁ……俺の仕事は基本パソコンがあればどこでもできるんでね、今日は恭子の部屋を借りてるんですよ。」


香苗 「どこでも…?あっ、そっか……。」


中嶋が株取引で生活をしていると言っていたのを思い出した香苗。

確かに株取引だけならネットに繋がっていればどこでも可能だろう。


中嶋 「このマンションいい部屋だし、もったいないでしょ?恭子は平日、殆ど寝に帰ってきているようなものだから。」


恐らく恭子は中嶋の事を信頼して合鍵を渡しているのだろう。しかし、そんな恭子を中嶋は最低の形で裏切っている事を香苗は知っている。


香苗 「そ、そうですね……恭子さん忙しいですものね。」


2人がそんな会話をしていると、エレベーターが下りてきてドアが開く。

当然2人はそれに乗って上の階へと行くのだが、香苗はそれを一瞬躊躇した。

こんな狭い密室で中嶋と2人きりになる事に対し抵抗を感じたのだ。

中嶋に対する女としての本能的な警戒心がそうさせていると言ってもよいかもしれない。

先に乗り込んだ中嶋は、エレベーターに乗ってこないで立ち止まっている香苗を不思議そうな顔で見た。


中嶋 「……ん?どうしたんです?乗らないんですか?」


香苗 「ぇ……あ、いえ……」


香苗はそう言って若干重い足どりでエレベーター内へと乗り込んだ。

エレベーターの前で待っておきながら乗らないなんて、さすがにそんな不自然な事はできない。


香苗 「……」


そしてゆっくりとドアが閉まり、狭い密室に中嶋と2人きりになる。

なるべく中嶋を変に意識しないようにと斜め下を向き、床の一点を見つめる香苗。

しかしなぜだろう、鼓動がどんどん速くなっていくような気がする。

緊張?恐怖?

とにかくどう呼吸をしたらよいのか分からない、息が詰まるような重い空気だった。


中嶋 「荷物重そうですね、持ちましょうか?」


香苗 「……えっ?」


中嶋 「荷物ですよ、手が痛そうだ。」


香苗 「あ、いえ……もうすぐなので、大丈夫です。」


どうやら今このエレベーター内の空気を重いと感じているのは香苗の方だけらしい。
前と同じようにどこか軽い印象の話し方、その口調から中嶋はそんな事何も気にしていないようだ。


中嶋 「今日も旦那さんのために手料理ですか?いいですねぇ、ホントに旦那さんが羨ましい。」


香苗 「……。」


中嶋 「家に帰れば綺麗な奥さんと美味しい料理が待っている、働く男にとっては最高の環境でしょうね。」


香苗 「そ、そうだといいんですけど…。」


一方的で何の盛り上がりもない会話。

さすがにその事に中嶋が何も感じていない訳がなかった。


中嶋 「奥さん、今日は元気無いですね?どうかしました?」


香苗 「…え?」


中嶋 「さっきから、俺の方を向いてくれないし、凄く他人行儀だ。この前はあんなに仲良くなれたのに。」


香苗 「え?い、いえそんな事……」


そんな事を言われては中嶋の顔を見ない訳にはいかない。

そう思って香苗は仕方なく顔を上げて中嶋の方を向いた。

するとそこには相変わらずニヤニヤと笑みを浮かべる中嶋がいた。

その表情は決して爽やかな笑顔とは言えず、どこか不気味という感じがした。

もちろんそう感じてしまうのは、香苗が中嶋の本性を知っているからだろう。


中嶋 「俺、何か奥さんが不快に思うような失礼な事しました?」


……した、したわよ……


香苗 「い、いえ別にそんな事は、ちょっと考え事があって……。」


中嶋 「そうですか…よかったぁ、奥さんに嫌われてしまったかと思いましたよ。」


本心とは違う事を口走った香苗。
まさか恭子との行為や、浮気相手との行為を盗み聞きしてたとは口が裂けても言えない。


中嶋 「何か悩み事でもあるんですか?俺でよかったらいつでも相談に乗りますよ。」


香苗 「大した事じゃありませんから、大丈夫です。ありがとうございます。」


香苗がそう言った所で、エレベーターが階に到着し扉が開いた。

香苗達の部屋と恭子の部屋は隣であるから、2人共同じ階で降りる。

エレベーターを降りれば部屋のドアはすぐそこ。

もう早く部屋に入りたかった。これ以上、中嶋と共に話したりするのは不快だ。

香苗はそんな事を思いながら、中嶋の存在を置き去るようにして少し早歩きで部屋へと向かった。

しかしそんな香苗を中嶋は声を掛けて止める。


中嶋 「奥さんっ!今日も旦那さんは遅いんですか?」


香苗 「えっ?」


中嶋 「旦那さん、仕事今日も忙しいんですか?」


香苗 「ぇ……えぇ、たぶん…」


……どうして……そんな事聞いてくるのかしら?


中嶋 「恭子も今日は遅いらしいんですよ。」


香苗 「……そうですか…。」


中嶋 「お互い、寂しいですね?」


香苗 「ぇ……?」


中嶋は何を言いたいのだろうか。

香苗には中嶋の言葉が何を意味しているのか、まったく理解できなかった。


香苗 「……。」


中嶋 「……フッ…じゃあまた。」


言葉を失っていた香苗の顔をじっと見つめた後、中嶋はそう言って恭子の部屋のドアを開けて入っていった。


22


祐二 「……香苗?お~い香苗!」


香苗 「……えっ!?」


祐二 「え?じゃないだろ、さっきからどうしたんだよ、ボーっとしちゃってよ。」


香苗 「べ、別に、何でもないけど……。」


夜遅くに帰ってきた祐二、今日も遅い晩御飯だ。

こういう時は先に食べた香苗もテーブルに付いて、祐二と会話をしながら食事に付き合う。

しかしいつもなら楽しく色々な話を香苗からしてくるのだが、今日の香苗は何やら様子が違っていた。

どことなく上の空といった感じだ。


祐二 「何か悩み事でもあるのか?」


香苗 「ううん、そんなの無いけど……。」


本当は中嶋の事について祐二に相談したかった。

恭子の彼氏、中嶋が怖いと。

でも香苗にはなぜかそれを祐二に話す事ができなかった。

きっと言っても気のせいだとか言われるかもしれないし、祐二に話した事で何かトラブルになって恭子との友人関係が崩れてしまうかもしれない。

だから、香苗はまだ言えなかった。もう少し様子を見てみようと……。


祐二 「さて……風呂入って寝るかぁ、明日も忙しいし。」


香苗 「明日も遅いの?」


祐二 「あぁたぶんな。この忙しさはしばらく続きそうだよ。」


香苗 「そっかぁ……。」


今は祐二に余計な気を使わせたくない。こんなに仕事を頑張ってくているのだから。



次の日、いつも通り仕事へ行く祐二を見送った香苗は、洗濯や掃除などの家事を始めた。

しかし家事といっても今はまだ祐二と2人暮らしなので、それほど量が多い訳ではない。

もちろん忙しい日もあるのだが、今日に限っては昼前にやるべき事はやり終えてしまった。

主婦のやるべき仕事を終え、紅茶を飲みながら一息ついた香苗は、パソコンへと向かう。

実は香苗はネット上に個人ブログを開設していて、そこで毎日自分が作った手料理の写真と日記を掲載している。

なんとなく自分が作った料理を誰かに見てほしいなぁと思い気軽に始めたブログだったのだが、今では1日のアクセス数が百単位であり、結構な人気になってしまった。

そのためある種のやり甲斐も感じ始めていた香苗は、いつの間にかブログを更新する事が日課になっていたのだ。


香苗 「さてと……。」


いつも通りパソコンを立ち上げ、ブログの記事を書き始める香苗。

と、その時だった。


「……だろ…………いいじゃねぇか……」


「……え~……でもさぁ……」


微かに聞こえる男女の話声。


香苗 「……えっ?……これって……」


思わず驚いたようにそう呟いた香苗。

またも香苗の耳に届いてしまった隣の部屋からの声。

男の声は明らかにあの中嶋のものだった。


……今日も…なの……?


どうやら今日も中嶋は隣の部屋に居座っているようだ。


香苗 「……でももう1人…この声って……」


香苗は女性の方の声を聞いてさらに驚いた。

今日の女性の声は、昨日の女性の声とは全く違ったのだ。


香苗 「……どういう事なの……?」


しかしその答えは当然少し考えれば分かった。

中嶋は恭子でもない、昨日の女性でもない、3人目の女性を隣の部屋に今連れ込んでいるのだ。


……何なのあの人……


昨日は恭子という恋人をもちながら浮気している中嶋に腹が立ったが、まさかまだ別に違う浮気相手がいたとは…もはや香苗の常識では考えられない事であった。

中嶋という男の感覚が全く理解できない。


「ァ……ン……ァ……アン……」


程なくして隣から女性の喘ぎ声が聞こえてきた。


香苗 「……やだ……」


恭子の喘ぎ声を聞いてから同じような事がこれで3度目だ。

まるでデジャヴを体験しているかのようだった。

そしてその声を聞いた香苗は、昨日と同じように胸の鼓動が速く、そして身体熱くなっていくを感じる。


香苗 「……はァ……」


またも思わずその声に聞き入ってしまう香苗。

しかし香苗は少ししてから直ぐに我に返った。


……だめっ!もう聞きいちゃいけないんだから!……


ハッとして目を覚ましたように椅子から立ち上がると、香苗は喚起のため開けていた窓を閉めに向かった。

開いている窓に近づくと、やはり女性の喘ぎ声はよりハッキリと聞こえてくる。

女性のリアルな喘ぎ声を聞いてたり、隣で行われている事を想像すると身体熱くなる。しかし中嶋という男の事を考えると嫌悪感が沸いてくる。

そんな2つの気持ちが入り交ざった複雑な感情を抱きながら、香苗はゆっくりと窓を閉めた。


香苗 「……。」


それでもやはり耳をすますと微かに声が聞こえてくる。

香苗はその微かな声も聞こえないようにと、部屋に音楽をかけた。これで声は聞こえない。

しかしそれでも動揺による胸の高鳴りはしばらく治まらなかった。

そんな自分自身の動揺を紛らわすかのように香苗は再びパソコンに向かい、ブログの記事を書き始めるのであった。


23

香苗 「……はぁ……」


もう何度目のため息だろうか。

どこか落ち着かない様子で香苗は午後の時間を過ごしていた。

くだらないテレビのワイドショーやドラマには興味はないし、外に出掛ける用事もない。

久しぶりに裁縫などをやろうかと思ったが、なんとなく気分が乗らない。

普段ならこういった時間も有効に使える香苗なのだが、今日はなんだか何もする気になれなかったのだ。

それはあの事がずっと頭から離れずに気が散ってしまっていたからかもしれない。
隣の部屋で今現在行われているであろう男女のSEXの事が。


香苗 「……。」


隣の声を聞かないようにとかけた音楽も、聴きたくもないのに掛けているから段々と苦痛になってきて消してしまった。

しかし音楽を消すと、微かに聞えてくる女性の喘ぎ声が耳に届いてしまう。

そして意識しなければいい程度の声音なのに、気付いた時にはまた耳をすましてしまっている。


「ン……ァ……ァ……」


香苗 「もう…イヤ……」


嫌なのはいつまでも聞こえる女性の喘ぎ声と、それをついつい聞き入ってしまう自分自身。

パソコンで料理やインテリア、洋服などに関するサイトを流すように見て気を紛らわすも、やはり香苗の意識は常に隣の部屋にあった。


香苗 「……。」


1人静かな部屋で故意ではないにしろ、結局盗み聞きを続けてしまった。

やっと隣からの声が聞こえなくなった頃には数時間も経っていた。

なんだか何もしていなかったはずなのに疲れを感じる。


香苗 「……はぁ……やだ、もうこんな時間……」


香苗はその時間の経ち方に驚いた。

集中してしまっていたからあっという間に時間が経ったという事もあるが、香苗が驚いたのはその事ではなく、中嶋達の行為の長さだった。

少なくとも、香苗はそんなに長い時間夫の祐二と行為を続けた事はない。
長くてもせいぜい30分くらいだ。


……いったいどんな事をしてるのかしら……こんなにも長い間……


そんな好奇心にも似た疑問を感じながらも、声が聞こえなくなって冷静になると『そんな事考えてちゃダメ!』と再び自分に言い聞かせる香苗。

今日もまた同じ過ちを犯してしまったという罪悪感を感じつつ、香苗は夫・祐二のための晩御飯を作り始めるのであった。

しかし、そんな好奇心と嫌悪感、そして罪悪感に香苗が苦しめられるのはその日だけではなかった。



「ァ……ン…アアア……英治ぃ…ダメ…スゴイ……」


香苗 「……うそ……今日もなの…?」


翌日、また同じ時間帯に聞え始めた女性の喘ぎ声。

しかもまた違う女性のようだ。


香苗 「なんなのよぉ……もぅ……」


しかしそんな事を言いながらも、香苗は結局この日も昨日と同じように隣の盗み聞きを続けてしまう。

次の日も、そしてその次の日も……

隣から聞えてくる声への嫌悪感とそれを聞いてしまう自分自身への憤りを感じる毎日。

ノイローゼになりそうだった。

聞くたびに身体が熱くなって、胸がドキドキと高鳴る。自分は盗み聞きをしながら性的興奮を覚えている、それを香苗は認めざるを得なかった。

つまり当然香苗もムラムラとしたものを感じていたという訳である。

しかし、香苗はそれを自ら慰める事で解消するというのは、どうしてもしたくはなかった。

自分を慰める……つまり中嶋とどこかの知らない女性がしているSEX音、それを聞きながらオナニーをする事に、香苗は抵抗を感じていたのだ。

それは、もしこの前のように中嶋の事を考えて自慰行為をしてしまえば、夫・祐二を再び裏切る事になると思ったからだ。

一般的にこの程度の事では浮気にはならないかもしれない。でも、心の中だけでもそんな浮ついた事はしたくはない。祐二を裏切りたくない。

その1人の女性としての信念から、香苗はそれを我慢し続けた。

しかし、フラストレーションというのは溜まってしまうものだ。

いくら真面目な香苗でもそれを永遠に我慢し続ける事はできない。

そう、できないのだ。


香苗 「……はァ……もうイヤ……こんな毎日……」


溜まれば溜まる程、それを一気に解放する時の衝撃は大きくなる。

そして我慢した分だけ、その引き金は重くなる。

しかし香苗はまだ気付いていない。このままいけばその引き金が、自分だけでは引けなくなる程重くなってしまう事を。

そうなってしまえば、香苗の中に溜まったものは、もう誰かの手を借りなければどうしようもなくなってしまうのだ。


24

祐二 「やっぱり、何か悩みでもあるのか?」


香苗 「……え?」


祐二がそう心配そうな顔で言ってきたのはある日の夜の事。

その日も祐二は夜遅くに帰ってきて、遅い食事をとっていた。


祐二 「さっきからため息ついたり、ボーっとしてたり。香苗最近そういうの多いぞ?」


香苗 「え……そ、そうかな…別に悩みとか無いし、大丈夫だよ。」


そう祐二に応えた香苗だったが、もちろんそれは本心ではなかった。



あれから数日間、昼間は毎日隣からの音や声に悩まされ続けていた香苗。
自分の身体に溜まっていくフラストレーション、やり場のないモヤモヤとした気持ち。

日々変わる女性の喘ぎ声に、中嶋はいったい何人の女性と関係を持っているのだろうと呆れていた香苗だったが、だからと言ってそれを聞くのを止める事はできなかった。

なぜ止める事ができないのかは、自分でもよく分からない。

最初は罪悪感を感じていたものの、段々と日常的になってきてしまった盗み聞きという行為。小さな罪を繰り返す内に自然とその罪悪感は少しずつ薄れていった。

それどころか最近の香苗は、むしろその声や音を積極的に聞こうとするような行動を取り始めていたのだ。

そしてその行動は徐々にエスカレートしていく。

今日は恭子の部屋側の壁に凭れ(もたれ)ながら窓際に座り、窓を少し開けて盗み聞き始めてしまった香苗。

やはり今回も中嶋達は窓を開けながら行為に及んでいたようで、窓を開けた事によってその声や音は格段に聞き取りやすくなった。

ヌチャヌチャという粘着質でリアルな音。
サディスティックに女性を責め立てる中嶋の声。
そしてあられもない喘ぎ声を発する女性。


中嶋 「ここか?お前ここが好きなんだろ?」


「ァァハァ!ハイ……ああ……スゴイィ!ァ…アッアッアッ!!」


中嶋のSEXは相変わらず激しいものだった。

パンパンッ!と、肉と肉がぶつかりあう音。
ベッドが壊れるのではないかというくらいに軋む音。

その激しい音にこちらまで震動が伝わってくるような錯覚さえ覚える。

そして、今日の女性も中嶋のその激しい責めによって絶頂へと導かれるのだった。


「ァアッアッアッンッンッ!!はあああッ!イクッ!イクイクイク!!ンあああ!!」


その声を盗み聞きながら、香苗も身体を熱くする。

壁一枚挟んで、きっと数メートルも離れていないであろう場所で行われている未知のSEXに、香苗は引き込まれていき、そして興奮を感じていた。

今となっては盗み聞きという行為に対する少しの罪悪感も、もはやその興奮をより増大させるスパイスになるだけだった。

いけない事をしている。こっそりといけない事をしている。その意識自体が、香苗の盗み聞きのという行為の依存性を高める原因になっていたのだ。

いつもの事だが、隣の行為が終わった頃には夕方近くになっている。あっという間だ。いつも集中してしまっているからか、香苗にはその時間が凄く短く感じられた。


香苗 「…ハァ………」


終わった後洗面所へ行き鏡で自分の顔をみると、そこには頬をピンク色に染めて目を潤ませている自分がいた。


……これが…私……?


イヤらしい顔をしてる。香苗は自分でそう思った。

鏡に映っているのは、普段の自分とは明らかに違う、発情した女だった。


……祐二とする時、私こんな顔してるのかな……してない気がする…だって……


今まで祐二とする時にこれ程までに興奮した事はない。

そんな事を考えながら、香苗は服の上から自分の下腹部をそっと触った。


香苗 「……」


今までになかった程、疼いている下腹部。

その疼きは日に日に増している気がするし、今日は身体が熱くなったままなかなか治まってくれない。


香苗 「……はァ……」


香苗は我慢をしている。

隣で中嶋が繰り広げている淫らな世界に引き込まれながらも、それでも香苗はあの壁を越えるような事はしなかった。

その壁とは、自慰行為の事である。

今香苗がそれをするとしたら、中嶋の事を想像しながらする事になってしまう。

そう、祐二を裏切る事に。

ここまできても香苗自身がそれを許させなかったのは、やはり祐二に対する愛があったからだ。

しかし、なんとか気丈にその一線を越えないようにしてきた香苗の我慢も、そろそろ限界を迎えようとしていたのであった。

それはある意味当たり前だ。日々解消されず溜まっていくものは、いつか決壊を迎える。
そう、真面目な香苗も、1人の人間であり、性欲も持つ女性なのだから。



その日の夕方、なかなか冷めてくれない火照った身体をなんとか治めようと、シャワーを浴びる事にした香苗。


……早く正気に戻らないと…晩御飯の準備もしないといけないし……


服を一枚一枚脱ぎ、最後の下半身に付けた下着だけの姿になった香苗は、その最後の一枚にも手を掛け、ゆっくりとそれを下げていった。

しかしその途中で香苗は思わず下着を下げる手を止めた。


香苗 「……ハァ…やだ…こんなに……」


一番大事な部分に触れていた下着の布が離れる時、アソコと布の間に香苗の愛液がトロ~っと糸を引いたのだ。

香苗は性的快感を欲して涎を垂らしている自分の性器を見た瞬間、頭の中で何かが切れるのを感じた。


香苗 「ハァ……ハァ……」


香苗の我慢はその時、決壊を迎えたのだ。


25


……来た……


今日も隣の恭子の部屋に、中嶋が女性を連れ込んできた。

香苗は自室の窓を少し開けた所で、息を潜めながら隣から聞えてくる声に耳を傾けている。


香苗 「……はァ……」


ドキドキと胸が高鳴っているのが自分でも分かる。

昨日の夕方からずっと心待ちにしていた事が、今から起きるのだ。

そう、香苗はずっとこの事を考えていた。

晩御飯の仕度をしている時も、夫・祐二と食事をしている時も。ベッドの中、祐二が寝ている横でなかなか眠れなかったのも、ずっとこの事を考えていたから。


中嶋 「いいからシャワー浴びてこいって、早くしろよ。」


中嶋の低い声が聞こえた瞬間、香苗は自分の身体がカァっと熱くなっていくのを感じた。

今、リアルタイムで中嶋の声を聞いている。それだけで今自分が感じている興奮が、昨日感じた興奮とは全く違うものだと分かる。

想像の中での声と、現実に聞えてくる声はやはり違う。
まるで中島の声が身体の中に入ってきて、身体の中心から興奮を掻き立てられているような、そんな感覚。


香苗 「……ぁぁ……」


昨日の夕方、香苗はシャワーを浴びる前に自慰行為をした。いや、気付いてたらしていたと言った方が正しいかもしれない。

気付いたら夢中になって、自分のアソコを刺激していた。

男の人の手に身体を触られるのを想像しながら。

中嶋の手に身体を触られるのを想像しながら。

中嶋の男らしい大きな手に。

中嶋の低い声に、イヤらしい言葉を浴びせられるのを想像して。

その時にはあの罪悪感はすっかり消えていた。頭の中は快楽を求める事だけで埋まり、他の事は一切考えられない。

指で陰核を刺激すると、身体全体が甘い快感にじんわりと包み込まれていくのを感じた。

素直に香苗は〝気持ちイイ〟と思った。


しかし……それだけだったのだ。


自分で慰める事によって、ゆっくりと優しく身体に広がっていく快感。

それは香苗にとって気持ちの良いものであったが、同時にどこか物足りないものでもあった。

快感はずっと一定で、波も小さく、穏やか。

自慰行為を続けていればいつか解消されるだろうと思っていた身体に溜まったモヤモヤ感は、結局1時間以上をそれを続けても無くならなかった。

自ら刺激を与え、快感を感じているのに、なんだかずっと焦らされているような感覚。

外が暗くなり、やっと自分を慰める手の動きを止めた頃には、解消しようとしていたはずのモヤモヤ感、ムラムラ感が、自慰行為をする前よりも逆に増大してしまっている事に気付いた。


……全然…満足できない……物足りない……


香苗はその場で焦れったそうに下唇を噛み、両太腿を擦り合わせた。

こんな事は生まれて初めてであった。

こんなにも……性欲というものが、まるで箍(たが)が外れたように一気に大きくなってくるなんて。

溢れるようにして湧き出てくる自分自身の性欲に戸惑いながら香苗はこう思った。


……どうしたらいいの……?


そう自分に問いかける香苗。

しかしそれは偽りの自分であり、本当の香苗はそんな事を思っていない。

本当は知っていたのだ、香苗は。

自分が今、何を求めているのか。自分の身体が、心が、何を欲しているのか。


それは……中嶋だ。


中嶋の声だ。


あの低くて男らしい、そしてネットリとしてイヤらしい声。

あの声を、もう一度近くで聞いてみたい。近くで感じてみたい。

想像ではなく、現実の世界で。

それは欲望の中で芽生えた、確かな願望。


……早く…早く聞きたい……


ずっと中嶋の声を想像しながら、それが現実の音となって伝わってくるのを心待ちにしてしまっていた香苗。

祐二の顔を見ると、少し後ろめたい気分にもなったが、それが自分の欲望を上回る事はなかった。


そして今、部屋の壁一枚を挟んだ向こう側に中嶋がいる。

嫌悪感さえあるはずなのに、なぜか濃厚なオーラで自分の女としての本能を刺激してくる中嶋が、壁のすぐ向こうにいる。

昨日の夕方から今日の昼まで、こんなにも時間を長く感じた事はこれまでなかったかもしれない。

これ以上焦れったいのは、我慢できない。


今日はもう、香苗は決めているのだ。

今日は、淫らな自分になると。

他には誰もいないこの部屋で、淫らな自分を曝け出したい。


香苗 「……はァ……」


香苗の口から興奮を帯びた吐息が漏れる。

あらかじめ、ブラウスの中のブラジャーはしていない。

そして中嶋が隣の部屋に着た事を確認した香苗は、ゆっくりと両手をスカートの中に入れたのであった。


26


スカートの中からスルスルと下着を下ろした香苗は、壁に凭れる(もたれる)ようにしてその場に座り込んだ。

誰もいないとはいえ、昼間の明るい部屋で下着だけを脱ぐというのは、やはりどこか恥ずかしい。

ブラウスの中でブラジャーの締め付けから解放された乳房。

スカートの中でスースーと空気を直に感じる下半身。

その開放感が、恥ずかしくもあり、少し気持良かった。

視線を下へ向けると、上から数個のボタンを外したブラウスの中に見える、自分の胸の膨らみ。
そしてその先端にある、すでに勃起している乳首。
服の布が乳首に当たって擦れた事で、刺激を与えてしまったらしい。

自分の手をブラウスの中に入れて、胸の膨らみに触れてみる香苗。


香苗 「……ぁぁ……」


お風呂やベッドの中で触るのとは感じが違う。

指と指の間に勃起した乳首を挟み込むようにして、香苗は片手で乳房を揉み始める。

明るい時間帯、明るい部屋でするオナニー。

夫や働いている者達は働き、世の学生は勉学に励んでいる、その時間帯にオナニーを始めてしまう主婦。

しかも、この人妻は隣人の性生活をオカズにしてオナニーをしているのだ。


……私……変態みたい……


そんな背徳感を感じながらも、身体の奥から溢れ出る肉欲を解消したいという欲望を抑えることはできない。


香苗 「ハァ…ァ……ン……」


グッチョリと濡れたアソコに手を伸ばし、クリ○リスと刺激する。


すでに隣では中嶋と女性が行為を始めているようだった。

香苗は目を閉じて、微かに聞えてくる音を元に、中嶋に女性が濃厚な口付けと愛撫をされている映像を頭の中に思い浮かべる。


香苗 「ハァ……ン……」


ネットリとピンク色の舌を出して、下唇を舐めてみる。


……ハァ……キスしたい……


「ンァ…ハァン……ンフ…ンッンッンー……」


ピチャクチャ…と、唾液の絡み合う音が微かに聞こえる気がする。

中嶋とのキスは、やはり激しいのだろうか。

2人は貪るように舌を絡め合っているのだろうか。

そんな事を考えながら、香苗はひとり自分の口の中で舌をイヤらしく動かしていた。


祐二も舌を絡めるようなキスをしてくれる時はある。

でもそれでも祐二のキスは優しかった。どこか香苗に気を使うように、遠慮気味に舌が口内に入ってくるのだ。

今までは祐二のその優しい心遣いが嬉しかったし、祐二とするそのキスが香苗は好きだった。

しかし、今の香苗が求めているのはそういうキスではなかった。

香苗が今求めているのは、口の中を犯されるような、ネットリとしてイヤらしい、ディープなキス。

きっと隣の部屋で中嶋と絡んでいる女性は、そんなキスをされているんだ。


「ンァ……ハァ……ァ……ダメ……ン……」


中嶋 「お?すっげぇ濡れてんじゃんお前、キスだけでこんなに濡れるんだな?」


香苗 「……ン……」


中嶋の言葉を聞いた瞬間、香苗の膣がキュッと締まり、愛液が外へトロ~っと流れ出た。

中嶋の言葉を、まるで自分が言われているかのように想像する香苗。


……はァ……こんなに……濡れてる……ハァ…熱い……


「ンァ……ハァ……ァ……ンッンッンッ……」


中嶋に性感帯を刺激され始めたのだろう、女性のはっきりとした喘ぎ声が聞こえ始める。


クチュクチュクチュ……


香苗もそれに合わせるようにして陰部を刺激し始める。

グッチョリと濡れたアソコを触ると、自分の身体は発情しているんだと実感する。

しかし、香苗は今中嶋と絡んでいる女性のように声を出す事はできない。

自分の喘ぎ声が向こうに聞こえてしまう事は万が一でもあってはいけないと思っていたからだ。

まさか自分達のSEXを盗み聞きしながらオナニーをしている女がいるなどと、そんな事を知られてしまうのは絶対に嫌だった。

そんなイヤらしい女だなんて、誰にも思われたくない。中嶋はもちろん、夫の祐二にもそんな風に思われたくない。

自分でも、こんな事をしてしまっている自分自身が信じられないのだから。

今している事は一生誰にも知られる事のない、自分だけの秘め事。


香苗 「……ン……ン……」


香苗は漏れそうな声を抑えるようにして、陰部への刺激を続ける。

元々祐二とのセックスの時も、そんなに声を出す方ではなかった。
控えめに小さな声を出す程度の静かなセックスだった。

しかし今の自分の身体は全然違った。

あと少し陰核を強く刺激すれば、もしかして声を漏らしてしまうかもしれない。

愛液を垂れ流す今の香苗のヴァギナはそれ程に解れ、敏感になっていたのだ。


……自分でするのがこんなに気持ちの良いものだったなんて……


……気持ちイイ……でも…でもまだ何か…足りない……


クチュクチュクチュ……


声が出ないように片手で口を押さえながら、指の動きを激しくする香苗。

声を我慢できなくなる手前ギリギリの刺激。


香苗 「ン……ぅ……ンフ……ン…ン……」


もう十分に大人になったと思っていた女性が今、オナニーの快感に目覚めつつある。
それにはやはり隣で行われている中嶋のSEX、香苗が知らないようなSEXという存在がスパイスになっている事は確かだった。

まるで盛りがついたようにオナニーに没頭する香苗。

しかし同時に香苗は、声を出さない程度の刺激しかできない今の状態に新たな焦れったさを感じ始めていた。


……ァァ……気持ちイイ……もっと………


未知だった世界を今になって見つけてしまった人妻は、押さえ切れない好奇心と欲望に押されて、入ってはいけない世界へと足を踏み入れようとしているのかもしれない。


メンメンの官能小説
リンク:

人妻 香苗 2

11


しかし2人からのその提案に、香苗はどうしても乗り気にはなれなかった。


香苗 「ご、ごめん私、明日朝から色々とやらないといけない事あるから……。」


恭子 「朝からって、祐二さんが帰って来るからですか?」


香苗 「う、うん、一応ね……。」


中嶋 「旦那さん想いなんですねぇ、ますます旦那さんが羨ましい。」


香苗 「そんなに大した事ではないんですけどね。」


本当の理由はそれだけではない、中嶋に対して生まれている警戒心が、早く自分の部屋に戻りたいという気持ちにさせていたは確かだった。


恭子 「そうですかぁ、でもまた何時でもできますしね。お隣同士なんだし。」


香苗 「そうね、またいつでもできるわ。」


中嶋 「次はぜひ旦那さんも。」


香苗 「そうですね。」


片付けを終えた頃には時計は0時を回っていた。

帰る香苗を玄関まで見送りに来た中嶋と恭子は仲良さげに肩を寄せ合っていて、まるで新婚の夫婦のよう。


恭子 「今日は美味しい料理ありがとうございました。」


香苗 「いえいえ、こちらこそ美味しいお酒ありがとね。」


中嶋 「奥さん、旦那さんに宜しく言っておいてくださいよ。」


香苗 「はい。今日はホントに楽しかったです、また今度やりましょう。それじゃおやすみなさい。」


恭子 「おやすみなさ~い」



軽い挨拶をして恭子の部屋を出た香苗はすぐ隣、自分達の部屋のドアを開けて中に入っていった。


香苗 「……ふぅ……」


自宅の玄関で香苗は思わず深く息をつく。

香苗はなんだか妙に疲れを感じていた。

久しぶりにお酒に酔っているからだろうか、それとも中嶋にあんな事を言われたからだろうか。


キッチンへ行き、冷蔵庫を開け、ボトルに入った冷えたミネラルウォーターを口に含む。


香苗 「……はぁ……」


アルコールで少し火照った身体がなんだかだるく感じる。

鏡に映っている火照った自分の顔を確認して、熱くなっている頬っぺたを手で触りながら、香苗は中嶋の言葉を思い出していた。


……奥さんも色々と溜まるものもあるでしょう……


……美味そうな身体してるよなぁ……


香苗 「……何言ってるのかしら……あの人……。」


今1人になって冷静に考えてみればみる程、中嶋という男が下品に思えてきた。

あのニヤけた表情。

中嶋に言われた言葉を思い出すだけで、なんだか今まで感じた事のないような変な気分になる。

不快感?嫌悪感?違う、そんなんじゃない。


……なんなのよ……


まだ今日会っただけなのだが、香苗にはどうしてあのような男性が恭子のような真面目な女性と恋仲になれたのか疑問に思えてきていた。

もちろん、ああいった男性が恭子のタイプだというだけの話なのかもしれないが。

香苗に対するセクハラ的な言葉も、もしかして中嶋にとっては日常茶飯事でごく普通の挨拶のようなものなのかもしれない。

それでもあんな事をストレートに男性に言われた事など香苗は今までなかったのだから、驚いてしまっても仕方ないだろう。

そんな事を考えると、何かちょっと、恭子と中嶋が別の世界の人間であるかのように感じてしまう香苗。

同じ男性でも祐二とは全く違う人間性を感じる中嶋、そしてその男を恋人として選んでいる恭子に距離を感じたのだ。


香苗 「恭子さんも、変ってるわよね……。」


そんな事を呟きながら、香苗はミネラルウォーターのボトルを片手に何気なくリビングから窓の外を見た。


香苗 「あらやだ!洗濯物っ!」


ランダに祐二のシャツを干したままにしていた事に気付いた香苗は、思わずそう声を上げ、慌てて窓を開けてベランダに出た。


香苗 「あ~ん、ちょっと湿気吸っちゃったかなぁ……明日もう一度陽に干さないと。」


干されていたシャツの生地を触り、残念そうにそう呟いた香苗は、洗濯物を一度部屋に取りこむために物干し竿から外そうとした。


と、その時だった。


「アッアッ……ンァ……ハァ……ダメ……ハァ……アッアッ……!」


香苗 「……!?」


何処からともなく聞こえてきた、誰かの声。


……ぇ?……


洗濯物を手で掴んだまま動きを止めた香苗は、そのままその場で耳をすましてしまう。


「ァハァ……アンッ…アッアッスゴイ……ああ……」


香苗 「これって……」


その声が女性の喘ぎ声だという事にすぐ気付いた香苗は思わず口に手を当てた。

この喘ぎ声が恐らくあの行為の最中のものである事は、大人の女性である香苗には当然簡単に予想の付く事である。

しかし香苗が驚いている原因はそれだけではない。

それは香苗がその女性の声に聞き覚えがあるという事と、その声は明らかに隣の部屋から聞こえてきていたからだった。


12

恭子さん……


この声質、それに明らかに隣の部屋から聞えてきているという事実に、この声の主が恭子のものである事は明確だった。

隣のベランダとの間にはしっかりとした壁があるので向こうの部屋からこちらの香苗の姿が見えることはないだろう。

しかし香苗はその声が隣の恭子のものだと分かると、反射的にその場に隠れるようにしゃがみ込んだ。

腕に洗濯物を抱えたまま、香苗は先程恭子の部屋で聞いた2人の会話を思い出していた。


……前までは毎日ヤリまくってたのによ、俺が一日3発は出さないと気が済まない事は知ってるだろ?……

……わかった、分かったから、後で、ね?……


中嶋と恭子は恋人同士だ。もちろん、大人の2人がこういった行為をする事は当たり前である。

それを盗み聞きするなんて常識的にやってはいけない事である事は香苗はよく分かっていた。それに恭子は香苗の大事な友達なのだから。


……ダメよ……こんなの聞いてちゃ……


そんな風に考えながらも、香苗はまるで固まってしまったかのようにベランダにしゃがみ込んだまま動けずにいた。


恭子 「ァ……ハァ……アンッ…それダメだって…イヤ…ァ…アッアッ……」


中嶋 「何がダメなんだよ……好きだろこれ?お前すっげぇ感じてんじゃん。」


いつもの落ち着いている恭子とはまるで違う切羽詰まった甘い喘ぎ声。

中嶋の恭子を責める言葉が、なんだかそれを聞いている香苗に妙に臨場感を伝えてくるようだった。


香苗 「……。」


それにしても隣とはいえ、これ程までに声がハッキリ聞こえてきてしまうなんて。

聞えているのは窓越しや壁越しに聞こえるような篭った声じゃない。まるで2人がすぐ隣にいるかのように声がクリアに聞こえるのだ。


……もしかして、窓開けてしてたり…するのかな……


恭子 「ハァ……ァ……チュパ…チュパ……」


粘着質な音と、微かに聞こえるギシギシというベッドの軋む生々しい音が聞こえてくる。

無意識の内にその音を聞く事だけに集中し始めてしまっている香苗。

集中すればする程、声や音は鮮明に聞えてくる。


グチャ…クチャ…ヌチャ…

ハァ……ハァ……


2人の息遣いまで聞えてきそう。

香苗の頭の中にはすでに裸で抱き合う中嶋と恭子の姿が思い浮かんでいた。


ドキドキドキドキドキ……


速まる鼓動。思わず飲み込んだ生唾。

初めて耳にした他人のSEX。

こんな事してたらダメ……そんな風に思いながらも香苗がそれを止める事ができないのには、明確な理由があった。

ただ今はまだ、香苗自身は自分のその気持ちに気付いていない。

無意識の内に香苗の心の奥に芽生えていた気持ち。

それは他人のSEXに対する強い好奇心だった。


香苗 「……。」


ベランダでしゃがみ込み、壁の一点に視線を向け、黙って盗み聞きを続ける香苗。

頭の中は軽いパニックを起こしていて何も考えられない。ただジッと身動きをしないで聞いている。


中嶋 「おら……早くケツこっちに向けろって。」


恭子 「ン~……」


中嶋 「早くしろよっ!」


バチーンッ!!!!!


恭子 「アアッ!!」


香苗 「えっ!?」


突然鳴り響いた何かが叩かれたような大きな音。

それにビックリした香苗は思わず小さく声を上げてしまい、慌てて両手で口を塞いだ。


中嶋 「俺を待たせるなっていつも言ってるだろ?おら、もっとこっちに突き出せって。」


恭子 「ハァハァ……はい……。」


中嶋の乱暴な物言いと、恭子の弱々しい返事。


……暴力……?


……もしかして恭子さん、中嶋さんに暴力を振るわれているの?……


なんとなく隣から伝わってくる様子で、そんな事を想像をしてしまう香苗。

そう考えた瞬間から、香苗は好奇心よりもむしろ恭子の事を心配し始めていた。


……恭子さん、大丈夫かしら……


しかしそんな香苗の恭子を心配する気持ちはすぐに打ち消される事になる。


恭子 「アッ……ハァアアア……」


中嶋 「好きなんだろ?これが。」


恭子 「アアア……ハァァ……ンァ…スゴイ……奥まで…アア……」


……恭子…さん……?


そして香苗は気付く。
恭子が上げていた声は、痛さや辛さから出ている声などではなく、悦びから出ている声だという事に。


ギシッギシッギシッギシッ……!!!


中嶋 「お前も溜まってたんだろ!?オラァ!好きなだけイケよ!」


恭子 「ハァアアア!!!アッアッアッアッンァ……!!!」


2人の行為が盛り上がり始めると、香苗は再び胸の鼓動が速くなるのを感じ、さらに自身の身体の中心がカァっと熱くなっていくのを感じた。


13


頭の中をグラグラと揺らされているような気分だった。

パンッパンッパンッ……!と柔らかな肌がぶつかる音と、激しくベッドが軋む音。


恭子 「アアアハァァン!アッアッアッンーーー……ァアッアッアッ……」


恭子の切羽詰りながらも、どこか悦楽に浸っているかのような喘ぎ声。

激しい性交音を聞く事だけに集中してしまっている香苗は、まるで自分が身体を激しく揺らされているような感覚を覚える程に、中嶋に責められる恭子にシンクロしていた。


香苗 「ハア…………ゴク…………」


半開きになった口、いつの間にか乱れている呼吸。

そんな事にも自分で気付かない程に、香苗は他人のSEXを盗み聞きする事にのめり込んでいった。


恭子 「ハァァ……アッアッアッ…ダメ…もうダメェ…ンッンッンッ!」


恭子が徐々に興奮を高めていっているのが分かる。


……こんなにも声をあげて……


香苗は結婚はしている訳だし、当然SEXは経験している。だから他の多くの人々が知っているSEXを、自身も知っていると思っていた。

新婚ではないが、まだ結婚して数年、夫婦の性生活も決してセックスレスなどではないし、夫・祐二との抱き締められながらの愛情あるSEXに、香苗は満足感を得ていたし、不満などなかった。

しかし、今耳に届いている恭子のあられもない喘ぎ声は、そんな香苗にカルチャーショックを与えていた。

なぜなら、香苗はSEXの時にそんな風に声を上げた事がなかったからだ。

我を忘れているかのような喘ぎ声。理性も何もかもを無くしているかのような喘ぎ声。

それに、このベッドの軋む音、息遣い、パンッパンッパンッ!と肌がぶつかる音。
その全てが激しいもので、今隣の部屋で行われている男女の性行為が、香苗が今まで経験してきたSEXと同じものだとはとても思えなかった。


……SEXってこんなに激しいものだったの……?


まるで未知の世界を覗き見、いや、盗み聞きしているかのようだった。


恭子 「ハァァアッアッンッンッ……!」


ギシギシギシギシッ……!!!


恭子 「アッアッ…ンーー……アッアッイクッ……イクッ……ンァアアッ!!」


……


香苗 「……。」


ベッドの軋む音が止み、恭子の荒い息遣いだけが聞こえる。


恭子 「ハァ……ハァ……ン……ハァ……」


恭子の口から漏れた〝イク〟という声。香苗にはその〝イク〟という意味に心当たりがあった。

絶頂……

女性の身体が性的快感の頂に達した時にそれを経験するという事は、香苗も知識としてはもちろん知っていた。
そう、知識としてだけは。

絶頂という感覚がどういったものなのか、まだハッキリとは知らない香苗は、自分がその絶頂を経験した事があるのかないのか、それさえもよく分からなかったのだ。

しかし恭子の反応を聞いていると、恐らく自分はそれを経験した事がないのだろうと、香苗は思った。


恭子 「ハァ……もう……やっぱり英治凄いよぉ…ハァ…」


中嶋 「へへッ、また派手にイッたなぁ恭子ぉ、隣まで聞えてたんじゃないか?お前声出し過ぎなんだよ。」


恭子 「ハァ……だって……我慢できないんだもん……あっ!やだぁ窓開いてるじゃない!」


そんな恭子の慌てたような声の後に窓が閉まる音がして、恭子達の声は聞こえなくなってしまった。


香苗 「……。」


香苗は集中して耳をすましてみたが、2人の声はやはり聞こえない。

代わりに静まり返った夜の街から救急車の走る音が聞こえる。


……や、やだ…私、何やってるのかしら……


2人の声が聞こえなくなった事でやっと我に返った香苗は、1つ深呼吸をしてから、しゃがんでいた体勢からゆっくりと立ち上がった。ずっとベランダでしゃがんでいたから、脚が少し痺れている。

まだドキドキと胸の鼓動が高鳴り続けていて、身体もまだ熱を帯びたままだ。もちろんそれは今日飲んだお酒の影響だけではない。

香苗は洗濯物を抱えて、そっと足音を立てないように意識してゆっくりと自室へと入っていき、そして窓も同様に音をたてないようにそっと閉めた。


香苗 「はぁ……」


リビングのソファの上に洗濯物を置くと、香苗はため息と共にソファの空いている場所に腰を下ろした。


香苗 「はぁ……なんか疲れたぁ……」


久しぶりのお酒、そして先程の非日常的な体験。気疲れなのか、香苗はグッタリとソファの背にもたれた。


……すごいの…聞いちゃったなぁ……


恭子の喘ぎ声はまだ鮮明に香苗の頭の中に残っている。


『ンーー……アッアッイクッ……イクッ……ンァアアッ!!』


香苗 「あ~ダメダメ、忘れよっ。」


香苗は頭を横に振りながらそう呟くと、ソファから立ち上がり、汗を流すためにお風呂場へと向かった。


……他人の生活を盗み聞きするなんて…何やってるのよ私ったら…忘れないと……忘れないとダメだわ……


そうもう一度自分に言い聞かせる香苗。


しかし、人間は一度頭の中に入ってしまった刺激的な体験を、そう簡単には忘れる事はできない。

そして今日のこの体験が、香苗の中の何かを狂わせ始める事になるのであった。


14


祐二 「それで?昨日はどうだったんだ?」


香苗 「……え?」


祐二 「昨日の食事会の事だよ、来たんだろ?恭子さんの彼氏も。」


翌朝、徹夜の仕事から帰ってきた祐二は、香苗が用意しておいた朝食を取りながらそう聞いてきた。


香苗 「うん……まぁ、楽しかったわよ。」


祐二 「ん?なんだよ、楽しかったって言う割には浮かない顔してるなぁ。恭子さんの彼氏はどんな人だったんだ?」


香苗 「う~ん…それがねぇ、ちょっと想像と違ったんだよねぇ。」


祐二 「へぇ、どう違ったわけ?」


香苗 「なんて言うかなぁ、こう真面目で堅そうな感じじゃなくて、どちらかと言うと活発でスポーツマンタイプ?みたいな感じだったのよ。」


祐二 「ふーん……いいじゃないか、真面目な恭子さんの相手ならそういう人の方が結構お似合いなんじゃないか?」


香苗 「ん~でもなんかねぇ……。」


活発でスポーツマンタイプというだけならそのイメージは良いはずなのだが、あのセクハラ紛い言葉やイヤらしい視線を向けてくる男性としてのイメージがある香苗は、中嶋に対する印象は決して良くない。

しかし香苗は自分が中嶋にセクハラ紛いの言葉を掛けられた事を、なぜか祐二には言えないでいた。


祐二 「仕事は?仕事は何してるって?」


香苗 「え?えーっと……確か株のトレーダーをしてるって。」


祐二 「トレーダー?企業の資産運用とかの?」


香苗 「ううん、個人でやってるんですって。」


祐二 「はぁ?個人で株のトレーダーって、株で生活してるって事か?」


香苗 「う~ん、たぶんそういう事じゃないかなぁ。」


祐二 「それは珍しいなぁ……珍しいっていうか普通じゃないよな、そんなのギャンブルみたいなモノだろ?」


香苗 「私もそう思ったけど、それで暮らしていけるのかしらねぇ。」


祐二 「なんか意外だなぁ、恭子さんがそういう生活してる人と付き合ってるなんて。」


香苗 「うん、意外だよね……。」


仕事は何かと聞かれて〝株で生活してます〟なんて、一般的にあまり良い印象はない。
昨日は仕事の話をそれ程深くまで聞かなかったが、その事も香苗が中嶋に対して疑念を抱く要因になっている事は確かだった。


香苗 「旦那さんに宜しくって言ってたわ。今度は4人で飲みましょうって。」


祐二 「あぁ、まぁ俺としては会って見ないとどんな人か分からないし。あ~でも俺仕事忙しくなりそうだからしばらくは無理かもなぁ。」


祐二の話では、職場で少し厄介な事が起きて、しばらく残業や出張が多くなりそうだという事だった。

近頃責任ある役職についたばかりの祐二。やっと仕事にも脂がのってきて、男としては忙しいけれども働き甲斐のある時期でもあった。


香苗 「そっかぁ…でも無理しないでね祐二。」


祐二 「ハハッ大丈夫だって、まだまだこのマンションのローンもあるしな、頑張り時さ。」


香苗 「昨日の夜ご飯はコンビニでしょ?これから残業長引きそうな時はお弁当作るから言ってね、栄養ある物食べないと。」


祐二 「あぁ、ありがとう……なんだか妙に優しいなぁ香苗、何かあった?」


香苗 「べ、別に私は主婦の仕事をちゃんとしたいだけよ、祐二にはいつも働いてもらってるんだし。」


実は香苗は普段あまり表には出さないが、仕事で頑張っている祐二に対して、自分の事で心配を掛けないように心掛けていたりした。それが夫を支える妻としての正しい姿勢だと思っていたからだ。

だから香苗は結婚してからは、少々の悩みなどは自分の中に閉じ込めて1人で消化していたり、少しばかり体調が悪くても祐二には気付かれないように笑顔を作っていたりしていた。

そのため一度だけ、香苗が風邪を患っていた時に、祐二にそれを隠して無理に家事をしていたためにダウンしてしまった事があり、その時は祐二に凄く怒られた。夫婦なんだから変な気は使わなくていいと。

そういうところは香苗の長所でもあり短所でもあるのだが、ある意味それが根は優しくて真面目な香苗らしい所でもあった。


香苗 「祐二、少し睡眠摂った方がいいんじゃない?寝てないんでしょ?」


祐二 「あぁ、そうだな、もう眠いわ。香苗はいいのか?昨日は遅かったんだろ?」


香苗 「え?わ、私は大丈夫よ!昨日は結局祐二と電話した後すぐにお開きになったし。」


正直に言えば香苗も眠かった。

実は昨日はベッドに入ってからも殆ど眠れなかった香苗。

その理由は、とても香苗の口から祐二に言えるようなものではない。

そう……昨日ベランダで隣の音を盗み聞きをした後、どうしようもなく熱くなってしまっていた身体を香苗は、ベッドの中で自分で慰めていたのだ。

香苗にとっては久しぶりの自慰行為であった。

思い出すだけで、香苗の頬はポッとピンク色に染まる。


祐二 「ん?どうしたんだ香苗?顔赤いけど。」


香苗 「……え?ううん!なんでもないよっ。」


恥ずかしい……余計な心配を掛けたくない……いや、それ以前の問題として香苗がそれを祐二に言える訳がないのだ。


なぜなら香苗は昨日の夜、祐二以外の男性の事を考えながら自分を慰めてしまったのだから。


15


香苗 「……はぁ……」


香苗はため息混じりに頭を抱えていた。

昨日の出来事がどうしても頭から離れない。それに昨夜ベッドの中で1人でした事も。

愛する夫以外の男性を想像しながらしてしまった事への罪悪感も香苗を悩ませていた。

非日常的な体験・記憶から早く脱したいと思っていても、ふと気付いた時には昨日中嶋に言われた事やベランダで盗み聞きした時の事を考えてしまっている。

それ程に昨日の体験は香苗にとって衝撃的で刺激的な出来事として記憶に刻み込まれてしまっていたのだ。


……時間が経てばきっと忘れる事ができる……でも、なるべく早く忘れたい…いいえ、早くこんな事忘れないといけないわ……


そんな事を考えながら香苗は日常通りの家事を続けていた。

しかし家事をする事で気を紛らわそうとしても、やはりあの記憶は頭から簡単には離れてくれない。



夜、祐二と2人で使っているベッドに入った香苗は、何かを求めるようにして横にいる祐二に身体を寄り添わせた。

祐二の仕事が特に忙しくなってからはめっきり少なくなっていた夫婦の夜の営み。

祐二が疲れているのは分かっていたが、今の香苗にはどうしても肌で感じる祐二の愛情が必要だったのだ。


香苗 「ねぇ祐二……」


横で寝ている祐二の肩を指先でツンツンと突く香苗。


祐二 「……ん?何?」


祐二がそれに反応して香苗の方に顔を向けると、香苗は少し甘えるようにして布団の中で祐二に抱きついた。


祐二 「珍しいな、香苗の方からなんて。」


香苗 「もぅ……恥ずかしいからそんな事言わないでよ。」


祐二 「そういえば最近してなかったもんな。」


香苗 「……ウン…。」


香苗のささやかな求めに応じるようにして祐二は香苗にキスをした。


香苗 「ン……ハァ……」


久しぶりに感じる夫・祐二の味。

キスをされた瞬間から、香苗は身体の奥から熱い興奮が込み上げてくるのを感じた。


ハァ……ハァ……ハァ……


自然と荒くなる呼吸。


香苗 「ン……ァ……祐二…ハァ……」


祐二の手が身体に優しく触れてくる。そして香苗の方からも手を祐二の肌着の中に入れてみる。

素肌から感じる祐二の温かい体温。心臓の鼓動。祐二の身体を弄るように手を動かす果苗。


祐二 「ハァ……今日はいつになく積極的だな?何かあったのか?」


香苗 「ン…ハァ……ううん…別に…ン……」


祐二の愛で忘れさせて欲しかった。

香苗の中にある、祐二以外の男を想像してしまったという記憶を。

香苗の中に入り込んできたあの男。

好きでも何でも無いはずの、いや、寧ろ警戒感さえ抱いている男に抱かれるところを想像してしまった事。

そう……まだ一度しか会っていないあの中嶋に抱かれるところを想像してしまった記憶を、香苗は祐二の愛で打ち消してもらいたかったのである。


香苗 「ァァ……祐二…ハァ…好き……愛してる…ハァ……」


布団の中で生まれたままの姿になった2人は、お互いの愛を確かめるように肌と肌を合わせた。

そして祐二の手はゆっくりと香苗の大事な部分へと流れていく。


香苗 「……ァン……」


祐二 「ハァ……香苗…凄い濡れてる……」


香苗 「イヤ……言わないで……」


祐二の言うとおり、今日の香苗の興奮はいつもより数倍大きなものであった。

こんなにも男の人を、祐二を欲しいと思ったのは初めてかもしれない。

恋人、夫婦として今まで何度も身体を重ねてきた事のある祐二、そして香苗自身でさえも、香苗はこういった性的な事には淡白な方だと思っていた。

もちろん男女の関係において大事な事だという認識はあったが、正直自分から求める程好きではなかったというか、生活の中で優先順位がそれ程高いものではなかったというのが、香苗の本心だった。

しかし今の香苗は違う。

こんなにも身体が疼くのはどうしてだろう……。


香苗 「ハァ……祐二……早く…ハァ……」


殆ど愛撫の必要がない程に濡れていた香苗の秘部は、すでに祐二のモノを欲していた。

祐二もいつもとは違う、香苗の火照った表情に興奮を掻き立てられる。

香苗の潤んだ目が自分を欲してくれている。

こんなに欲情している香苗を見るのは初めてかもしれない。


祐二 「香苗…ハァ……入れるぞ?」


香苗 「……ウン…」


ストレスの多い最近の生活の中ではなかったくらいに固く勃起した祐二のペニス、その先端が香苗の濡れた秘裂に当てられる。

そして祐二はゆっくりと腰を前に進めた。


香苗 「……ン……ァァ……」


自分の身体の中に祐二が入ってくるのを感じると同時に、香苗は祐二の愛に身体が満たされていくような幸せを感じたのであった。


16

祐二は隣でグッスリと眠りについている。やはり仕事で疲れが溜まっているのか少しイビキも掻いているようだ。


香苗 「……」


もう時計が0時を回ってから大分経っていて、すっかり夜中だ。

香苗もいつもなら疾うに寝ている時間帯である。


……どうしよう…寝れないわ……


子供の頃から大人になるまで、両親の教育のお陰か至って健康的な生活を送ってきていた香苗。

夜更かしなどはなるべくしないようにしていたし、規則正しい生活で夜眠れなくなる事なんて殆ど無かった。

それが昨日に引き続き今日もこんなに眠れなくなってしまうなんて、香苗にとっては珍しい事であった。

そうだ……香苗は昨日も同じように寝れなかったのだ。

身体の中に溜まっていたモヤモヤとしたモノがどうしても解消できなくて。

そして今香苗が眠れない原因も、実は昨日と同じであった。


香苗 「……はァ……」


隣で祐二が眠るベッドを抜け出した香苗は、リビングで温かいお茶を入れて口に含んだ。


……どうしてなの?……・


寝間着の上から自分の下腹部にそっと手を当てる香苗。

香苗は自分自身の身体に戸惑いを感じていた。


……さっき祐二としたばかりなのに……


そう、先程祐二と性的交わりを終えたばかりだというのに、未だに香苗の身体にはモヤモヤとしたモノが残っていたのだ。

いや、今やモヤモヤなんて生易しいモノではない。

それは昨日よりも、そして今日祐二と交わる前よりも酷くなっていたのだ。

身体が疼いて疼いてたまらない。

思わずテーブルの下で腿と腿をすり合わせてしまう香苗。


……イヤ…どうして……


祐二とのSEXに幸せを感じていたのに、満足感を感じていたはずなのに、香苗の身体はまだまだ足りないと言わんばかりに疼いている。


香苗 「……ハァ……」


どうして?と、心の中で自問する香苗であったが、それは決して香苗の本心ではなかった。

本当は心の奥にある気持ち、香苗の本心はその答えを何の疑いもなく知っている。


香苗は…もっと多くの性的快感を欲していたのだ。


そして香苗は今、逃れようのない現実にぶつかっている。


〝自分は、いや、自分の身体は祐二とのSEXに満足していないと〟


香苗は今、女性の身体に生まれて初めて感じているのであった。性的な欲求不満というものを。


香苗 「……ダメ……」


香苗は思わず首を横に振った。

認めたくなかったのだ、そんな風に夫のSEXに不満を抱き、身体を発情させている自分を。

そして香苗は今心の中で闘っていた。

どうしようもない程に自身の股間に手を伸ばしたくなっている自分と。


香苗 「……ァァ……」


自分の意思とは関係なく、頭の中に淫らな妄想が勝手に拡がっていく。


……イヤ……ダメよ…ダメ……


拒否すればする程、駄目だ駄目だと自分に言い聞かせる程、なぜかそれはエスカレートしていってしまう。

香苗の脳内に拡がっていく妄想は徐々に鮮明な映像に変わっていく。

そしてその映像の中に今ハッキリと1人の男の姿が現れたのであった。


香苗 「……ゴクッ……」


その瞬間思わず生唾を飲み込んだ香苗。

香苗の頭の中に現れた男、それはもちろん夫の祐二ではない。

祐二よりも大きく逞しい肉体、あのイヤらしい目付き、言葉……何かは分からないが、明らかに同じ男性でも祐二からは感じない何かを持っているあの男。


そう……それは中嶋だ。


中嶋が頭の中で香苗に声を掛けてくる。


中嶋 『どうしたんですか奥さん、そんな顔して……』


香苗 『ぇ……?』


中嶋 『へへっ……惚けたって俺にはすぐに分かるんですよ、奥さんが今何を考えているのか。』


香苗 『な…何を言ってるんですか……』


中嶋 『奥さん…ホントは凄くエッチなんでしょ?俺奥さんの顔を一目見た瞬間に分かりましたよ。あ~この女エロいだろうなぁ……飢えてるんだろうなぁ……てさ。』


香苗 『……イヤ……』


中嶋 『奥さん正直に言ってくださいよ、いつも我慢してたんでしょ?旦那との退屈なSEXに』


香苗 『……そんな事……』


中嶋 『ほら、今だって顔に分かりやすく書いてあるじゃないですか。〝私は欲求不満な女です〟ってさ。』


香苗 『……』


中嶋 『いいんですよ奥さん、俺の前では本性を剥き出しにして淫らになっても。』


香苗 『……中嶋さん……』


中嶋 『ほら…我慢しなくていいんです。』


香苗 『……ン……』


中嶋 『そう、手を奥さんの一番エッチな所へ……思う存分気持ち良くなればいいんです。』


香苗 『ハァ……ァァ……』


香苗は妄想の中にいる中嶋の指示通りに自ら手を寝間着の中、疼いて疼いて仕方ない秘部へと持っていってしまう。


……もう……ダメ……我慢できない……


クチュッ……


指先に感じた湿った感覚、香苗のアソコは自分でも信じられない程濡れていた。

その原因が今香苗の頭の中にいる男の存在にあるという事は、香苗自身も疑いようの無い事実であった。

香苗の身体は中嶋に濡らされていたのだ。


17


……ハァ……こんなに……


自分の愛液に濡れた指先を火照った表情で見つめる香苗。

そしてゆっくりと目を閉じ、再びその手を下へと移動させる。

明かりを消し薄暗くなったリビングのソファで、香苗は本格的な自慰行為を始めたのだ。


香苗 「……ン……ァ……ハァ……」


夜中のリビングに小さく響く、香苗の湿った声と息遣い。


中嶋 『そうです奥さん…ほら、空いてる方の手で胸も揉んでみたらどうです?俺に激しく揉まれるところを想像してみてくださいよ。』


妄想の中で耳元に囁いてくる中嶋の言うとおりに、香苗は片方の手を自身の胸の膨らみへと移動させる。

寝間着のボタンを外し、乳房を露出させると、先程祐二の前で裸になった時とは違う興奮を感じた。

それはここがリビングだからなのか、それとも妄想の中に中嶋が居るからなのかは分からない。


香苗 「……ンッ……」


白く柔らかな乳房をゆっくりと揉み始める香苗。


中嶋 『乳首も……勃起させるともっと気持ちよくなりますよ。』


香苗 「ン…ハァ……」


乳首を人差し指と親指で摘まんだり転がしてみたり、すると香苗の乳首はあっという間に固くなり勃起する。

胸と股間にそれぞれ手を伸ばし、淫らに性感帯を刺激する人妻。

夜中の薄暗いリビングで発情したメスの姿を露わにした人妻。


香苗 「ァ……ン……ハァ……」


愛液が付着しヌルヌルと滑りのよくなった指で特に敏感な陰核を刺激してみる。


香苗 「…アッ……」


触った瞬間、香苗の口から思わず声が漏れる。

香苗の自慰行為は主にその陰核への刺激によるものだった。

自分の身体の中で一番はっきりとした快感を感じられる場所であるクリ○リス。

香苗はそこを集中的に刺激し続ける。


香苗 「ン……ァ……ン……ン……」


中嶋 『へぇ~奥さん、クリが好きなんですかぁ、ヒクヒクしますよ?イキそうなんですか?』


イキそう……?


香苗は昨日聞いてしまった恭子の喘ぎ声を思い出した。


……アッアッ…ンーー……アッアッイクッ……イクッ……ンァアアッ!!……


あんなに切羽詰った声。いや、あんなに気持ち良さそうな声を上げていた恭子。

香苗は今までの人生で性的な快感絶頂を経験した事がなかった。

それは高校時代に初めて覚えた自慰行為でも、そして今まで付き合った恋人や今の夫・祐二とのSEXでも。


……イクのってどんな感じなんだろう…そんなに気持ちイイの……?


今までの自慰行為でも身体が熱くなって、何かが近づいてくる感覚はあった。

でもなんだかそれを迎えてしまう事が、頂に達してしまう事が怖くていつもできなかった。


中嶋 『イッた事がないんですか奥さん、では今日はイクところまで刺激してみましょう。』


香苗 「ハァ……ァァ……」


中嶋 『怖くないですから大丈夫ですよ、凄く気持ちいいですから。』


香苗 「……ん……」


中嶋 『ほら、手をもっと激しく動かして、乳首も少し痛いくらいに摘んで…そうです…イクまで止めちゃいけませんよ。』


香苗は妄想の中の中嶋に煽られながら、自分の身体を刺激する手をより激しく、より淫らにしていく。

身体がどんどん熱くなっていくのが、そしてあの頂が近づいてくるのが、今まで経験した事がないにもかかわらず本能的に分かる気がする。


香苗 「ン……ァ……ハァ……アッ…ン……」


寝室に祐二がいる事も忘れて、快感に浸る香苗。

夢中になっているのだろう。ソファの上で乳房を曝け出し、股も普段の香苗では考えられない程だらしなく開いている。

今自分がどれだけ淫らな格好をしているのか、香苗は気付いていない。


中嶋 『……イヤらしいですねぇ奥さん……』


ピチャピチャピチャ……


香苗 「ハァ…ンン…ン…ンー……」


ついには大量に溢れ出した愛液が指の動きに合わせて音を立て始めた。

そんなイヤらしい粘着質な音も、今の香苗にとっては興奮の材料にしかならない。

無意識の内にわざと音が鳴るように指を動かしている自分がいる。


ピチャピチャピチャ……


香苗 「ああ……ハァッ……ハァ……ンン……」


気持ちが高ぶり、声も自然と大きくなっていく。


中嶋 『もうイキそうなんですね?指は止めないで、そのままイってしまいましょう。ほら、さらに激しくして……もっとです、もっと激しく。』


香苗 「ああ……ハァン……アッアッ…ンーー…」


絶頂はもう目の前まで来ている。

初めての経験という恐怖から、一瞬指を止めてしまいそうになった香苗だったが、なぜか頭の中の中嶋の声に従ってしまう香苗は指を止める事ができない。


……ああ……もうダメ……もうダメッ……


ソファの上で目を閉じたまま身体を仰け反らせるようにして顔を天井に向ける香苗。

気持ちよすぎる快感がもうその決壊を向かえそうだ。


中嶋 『イキそうでしょ?イキそうなんだろ奥さん?イク時はイクって言うんですよ、昨日の恭子のように……言えばさらに気持ちいいですから……さぁ、思う存分イってください。』


クチュクチュクチュチュクチュ……!


香苗 「アア……ンッンッンッ…ハァァァ!」


身体の奥から吐き出すような喘ぎ声がリビングに響く。

ジェットコースターで一番高い所へ到達し、そこからグワンッと身体が一気に真下へ向かっていくような感覚だった。

身体をさらに仰け反らせ、ソファから腰を大きく浮かせる香苗。


そしてついに、


香苗 「ハァァンッンッンッ……ああ!……イッ……イクッ……アンッ!……」


ビクビクビクビクビクン……!!!!!


真っ白になる脳内、震える身体、痺れる感覚、そして…信じられない程甘い快感が香苗の全身に広がる。

こうして香苗は、妄想の中の中嶋に誘導されるようにして、人生初の快感絶頂を迎えたのであった。


18


祐二 「じゃあ、行って来るわ。」


香苗 「うん、いってらっしゃい。」


朝、仕事に向かう祐二をいつも通りに見送った香苗。

笑顔で見送ったものの、祐二が出て行くと香苗はすぐさまその場で欠伸(あくび)をしてしまった。

完全に睡眠不足だ。2日続けての夜更かしが原因である。


香苗 「……はぁ……」


そして欠伸をしたかと思えば、今度は深いため息が口から漏れる。

キッチンに戻って朝食で使った食器を洗いながら、香苗は同じようなため息を何度も出していた。

その原因はやはり、昨日夜中に自分がしてしまった事だ。


夜中に1人でリビングでした自慰行為。

昨日はなぜか信じられない程興奮している自分がいて、女性として初めての快感絶頂も体験してしまった。しかも夫・祐二とのSEXの後にだ。

身体の中心を突き抜けるような刺激的な快感。

これがイクという事なんだと、その女性だけが経験できる快楽に悦びを感じている自分がいて、そして素直にイク事は気持ちイイのだと全身をもって感じた。

絶頂の余韻に身体を震わせながらそんな事を本能的に感じていた香苗。

しかし、その後に香苗を襲ってきたのは強烈な罪悪感と後悔だった。


香苗は真面目な女性だ。

妄想の中とはいえ、祐二を裏切ってしまった自分が許せなった。

香苗は妄想の中であの男、中嶋の声によって人生初の快感絶頂へと導かれたのだから。

夫以外の男性に性的な感情を抱いてしまった自分が情けない。

自分はそんなにだらしない女だったのかと、心の中で強く自分を責めた。

その後しばらくソファの上で泣き続けた後、香苗は祐二がいるベッドの中に戻った訳だが、仕事に疲れてグッスリ眠っている祐二の顔を見ると余計に辛かったし、今朝の祐二が仕事へ向かう姿を見るのも辛かった。


……祐二は一生懸命私のため、家族のために頑張ってくれているのに……


そんな強い罪悪感と後悔を感じる中で、香苗は強く心に決めるのであった。

もうあんな裏切り行為はしたくない、いや、絶対にしない。

心の中だけでも他の男性の事を考えるなんて、そんな事はもう二度とあってはいけない。


……私は祐二の妻で、祐二は私を愛してくれてるし、私も祐二を愛してるんだから……


祐二を愛してる……それは香苗の心に確かにある揺ぎ無い気持ち。

それを再確認した上で、罪悪感や後悔が大きかった分、香苗のその決意は固いものであった。


そう……少なくともこの時は香苗の決意は相当に固いものであったのだ……この時は……。


朝の洗濯という仕事を終えた香苗は少し仮眠を取る事にした。

昼間から寝てしまうような主婦にはなりたくないと思っていた香苗だったが、今日は別だ。

少しでも睡眠をとらないと晩御飯の仕度にも支障がでそうだし、今日は食材の買出しや祐二に頼まれている銀行の手続きにも行かないといけない。

こうやってまた家事に集中できる生活が戻ればあんな事はきっとすぐに忘れられる。香苗はそう考えて気持ちを切り替える事にした。

お隣でせっかく友達になれた恭子だったが、もし次に中嶋が来るような機会にはしばらく参加しないでおこうと思った。

中嶋という男をそんな風に変に意識する事自体間違っているような気もしたが、よくよく考えてみればみる程、やはり香苗は元々あんな風にセクハラ紛いの言葉を女性に対して平気で掛けてくる男性が好きではなかった。

祐二もしばらく仕事で忙しいと言っていたし、恭子だって同じように忙しいだろう。どうせそんな機会しばらく無いとは思うが、もし誘われてもやんわり断ればいい。

そんな風に自分の中で考えをまとめ、ある程度気持ちを落ち着かせる事に成功した香苗は、目覚まし時計をセットして仮眠のためベッドに入った。


……大丈夫、すぐに忘れられるわ…ううん、もう気にしてないんだから……元に戻ろう……


ベッドの中で目を閉じ、そう何度も自分に言い聞かせる事で安心できたのか、香苗はすぐに眠りの世界へと落ちていった。

安心という感情は良質な睡眠のために絶対に必要なもの。

大きな後悔から、なんとかある種の安心を生み出す事ができた香苗は、気持ちよく眠りの世界に浸っていた。


しかしこの後、香苗は思わぬ形で眼を覚ます事になる。


19


「え~スゴ~イ!ホントにいい部屋じゃん!」


「だろ?ここ昼間は俺の自由に使えるからよ。」


微かに聞こえる、男女の声。

せっかくよく眠っていたのに、どうしてこんなに小さな声が耳に入ってきてしまうのだろう。


「いいなぁ私もこんな部屋に住んでみた~い。」


「ハハッだったら金持ってる男でも捕まえるんだな。」


どこかで聞いた事のある声。


香苗 「……」


まだ半分眠りの中、ボンヤリとした頭で香苗はその声が誰のものかを思い出そうとしていた。


……祐二……じゃない……祐二の声はもっと安心できる声だもの……


……じゃあ誰なの?……何……この感じ……


なぜかこの微かに聞こえる声に集中してしまう香苗。


香苗 「……ん……」


そして香苗はその気に掛かる声のせいでついに目を覚ましてしまう。

そっと目を開け、ベッドから顔を上げる香苗。

時計を見るとまだ昼前、あと1時間くらいは眠っている予定だったのに。


「へぇ~その人トミタで働いてるんだぁ、じゃあエリート?よくそんな人をモノにできたね。」


「そういう女程普段から色々と我慢して溜め込んでるからな。金持ってるだけじゃなくてそいつ結構いい身体してるしよ、最近の女の中じゃ1番だな。」


「え~じゃあ私はぁ?ていうか英治って最低な男ね、フフッ……」


声は微かに窓の外の方から聞こえる。


香苗 「……中嶋さんの……声…?」


隣のベランダで話をしているのか、それとも窓を開けたまま大声で話しているのか。このマンションはそんなに壁が薄くはないのだから。

声は中嶋のものともう1人、女性の声が聞こえるが、それは声質からして明らかに恭子のものではないように思えた。


……恭子さんは仕事のはずなのに、どうして中嶋さんがいるの……


そんな事を考えながらゆっくりとベッドから起きて寝室からリビングの窓の近くまで歩いていく香苗。

無意識の内にもっとその声がハッキリと聞こえる場所へと向かってしまう。


……この女性の声……誰なの?


初めて聞く声だし、それにその言葉使いなどから考えると随分と若い女性なのではないかと香苗は思った。


香苗 「……。」


香苗は窓の鍵をゆっくりと下ろして、窓を音がしないようにそっと数cmほど開けた。

寝る前にもう中嶋の事は気にしないようにと心に決めていたはずだったのに、まだ眠りから覚めたばかりの香苗は、ボンヤリとしたままそんな事は考えいなかったのかもしれない。
ただ、なんとなくこの女性の声が気になっていたのだ。

窓を開けた事で声はよりハッキリと聞こえるようになった。


中嶋 「まぁ正直恭子にも最近飽きてきたけどなぁ、でもアイツ金持ってるからなかなか捨てれねぇんだわ。」


「フフッ…ホント悪い人。」


中嶋 「へへ……でもそんなお前も俺に夢中なんだろ?」


「自惚れないでよ、英治とはこっちだけ……」


中嶋 「そんなに俺のコレが好きか?」


「……うん……」


中嶋 「彼氏のよりもか?」


「……うん……だって、英治って凄過ぎるんだもん。」


中嶋 「今までの男達と比べてもか?」


「うん…ダントツで……だから……ねぇ…」


中嶋 「おいおい、もう我慢できねぇのかよ、仕方ねぇなぁ。」


いつの間にか先日と同じように隣から聞えてくる声を盗み聞きしてしまっている香苗。

窓の近くにしゃがみ込んで耳を少し開けた窓の外へと向けている。

胸がドキドキと高鳴って、先日の記憶が蘇ってくるようだった。


……何…してるの…恭子さんの部屋で……


「うん……我慢できないよ…だって英治とは久しぶりだし……」


中嶋 「ずっと彼氏ので我慢してたのか?」


「もぅ……彼氏の事は言わないで……」


中嶋 「俺の代わりをできる奴はそうはいないからなぁ。」


「……なんかもう別れようかぁって最近思ってるし……」


中嶋 「SEXに満足できないから別れますってか?エロい女だなぁお前も。」


「……だってぇ……」


中嶋 「フッ…でも別れるなよ、これは俺の命令だ。人の女じゃないとあんまり興奮しないんだわ俺。」


「もぅ……ホント変態だよね、英治って……」


中嶋のその言葉を聞いて香苗は胸をつかれたような思いになった。


香苗 「……」


……人の女……


自分の事を言われた訳でもないのに、香苗がその言葉に反応してしまうのは、『人の女』という条件に既婚者である自分は該当してしまっているからかもしれない。


20

少し静かになって隣の雰囲気が一気に変わった事が分かった。


「ン……ァ……ン……」


微かに聞こえる女性の吐息。

男女2人が何かを始めた事は確かであったし、何を始めたのかは容易に想像できる。


香苗 「……ゴクッ……」


思わず生唾を飲み込む。

先日と同じように、またも隣の部屋の世界へとのめり込みそうになる香苗。

しかしふとした瞬間、香苗は一瞬我に返った。


……はっ……わ、私……何やってるのよ…またこんな盗み聞きみたいな事……


自分がしている他人の生活を盗み聞くという普段では考えられない異常な行動に、香苗は今再び気付いたのだ。


……ダメ……ダメよ……


香苗は何度も頭を横に振り、心の中で自分にそう言い聞かせると、そっと立ち上がり開けていた窓をゆっくりと閉めた。

窓を閉めたら殆ど声は聞こえなくなったが、よーく耳をすますと微かに聞こえるような気もする。


……もう気にしないって決めたんだから……騒音って程うるさい訳でもないし……気にしなければ聞えないはずよ……


部屋の時計を見ると、もう買い物に出掛ける予定の時間だ。

香苗はお茶を一杯飲み落ち着きを取り戻すと、出掛ける準備を始めるのであった。



香苗 「中嶋さんってやっぱりああいう人だったのね、他の女の人を恭子さんの部屋に連れ込むなんて最低だわ。」


車を運転しながら運転席で香苗はブツブツと独り言を呟いていた。

それにその様子はどこか怒っているようにも見える。


香苗 「それに恭子さんが可哀相だわ……あんな……」


〝でもアイツ金持ってるから捨てれねぇんだよなぁ〟


香苗 「……さいっ低!!最低っ!女の敵よ!あんな男。」


どうやら冷静さを取り戻してからは、中嶋が言っていた言葉を思い出し、それに対して怒りが収まらないらしい。

そして同時に香苗は自分自身にも腹が立っていた。あんな男の事を考えて恥ずかしい事をしてしまった自分に……考えれば考える程腹が立つ。


香苗 「恭子さんに…教えてあげた方がいいのかしら……」


恭子さん、あなたの彼氏…中嶋さん浮気してるわよ、しかも他の女の人を連れ込んでるわよ…


香苗 「……はぁ…でもそんな事簡単には言えないわ、きっと恭子さんその事知ったら深く傷つくもの。」


先日の食事会で恭子が楽しそうに、幸せそうに中嶋と話していたのを思い出すと、心が痛む。

そしてそんな恭子を裏切っている中嶋への嫌悪感がどんどん増してくる。


香苗 「どうしたらいいのかしら……友達としてほっとけないわ。」


香苗はそんな風に頭を半分抱えたように悩みながら買い物をしていた。

せっかくできた大切な友人。恭子が隣に引っ越してきてくれてどんなに嬉しかったことか。

あんなに礼儀正しくて優しい恭子…しかし、そんな恭子の相手が中嶋のような男とは、やはりどうしても納得できない。


……同じ女性として尊敬さえしていた恭子さんがあんな男に騙されてるなんて……


人は誰にでも欠点はある。

一見完璧に見える恭子も、男性を見る目はあまり無かったという事だろうか。

なんにしても、やはりこのまま中嶋がしていた事を友人として見過ごしたくはなかった。


香苗 「今夜、祐二に相談してみようかな……」



買い物を終えた香苗はマンションの地下駐車場に車を止めて、両手に買い物用バッグを抱えながらエレベーターへと向かった。


……そういえば祐二、今日も遅くなるかもしれないって言ってっけ…早く帰ってきてくれるといいなぁ……


なんとなく今日は早く祐二の声が聞きたい気分だった。

それは午前中にあんな事があったからだろうか。

自慰行為の罪悪感を感じてから、香苗の心の中では逆に夫・祐二との愛を確かめたいという気持ちが沸きやすくなっていたのかもしれない。

そんな事を考えながらエレベーターを待っている香苗。

しかしその時だった。


香苗 「………?」


ふと、香苗は背後から人の気配を感じた。


中嶋 「あれぇ?奥さん!ハハッ偶然だなぁ!買い物の帰りですかぁ?」


その声に驚くようにして振り返る香苗。


香苗 「……な、中嶋さん!?」


香苗の表情は明らかに動揺しているようだった。

しかしそれは仕方のない事なのかもしれない。
振り返った香苗の目の前には、あの中嶋がニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべながら立っていたのだから。

メンメンの官能小説
リンク:

人妻 香苗 1


食卓に美味しそうなタイ料理が香る。

辛味と酸味の効いた旨みのあるスープ、トムヤムクン。魚介のすり身で作ったタイ風さつま揚げ、トートマンプラー。そして丁寧に作られた生春巻きと、パラパラに仕上がったチャーハン。

食卓に並んでいる料理達は実に彩り豊か。タイ料理は夫・祐二の大好物である。

今日は夫婦にとって何か特別な日という訳ではなかったが、明日は休日であったし、なんとなく香苗は祐二のために頑張ってみたのだ。


祐二 「ん……美味しい、香苗はまた腕を上げたね。これからは外にタイ料理を食べに行かなくてもよさそうだな。」


香苗 「フフッそう言ってもらえると頑張って作った甲斐があるわ。ねぇ祐二、生春巻きも食べてみてよ、今日初めて作ってみたんだけど、どうかな?」


祐二 「おぅ、綺麗にできてるな、どれどれ……ん、美味しい、美味しいよこれ、うん、凄い美味しい、大したもんだなぁ香苗。」


自分が作った料理を次々と口に運び美味しそうに食べる祐二の姿を見て、香苗は満面の笑みを浮かべていた。

心を込めて作った料理を、家族のために一生懸命働いてきた夫が美味しそうに食べてくれる。これ程幸せな事はないのではないか。


祐二 「あ、そうだ。なぁ香苗、明日久しぶりに休みだし、ちょっと2人で出掛けないか?ほら、前に香苗が行きたいって言ってた美術館あるだろ?あそこに連れて行ってやるよ。」


香苗 「わぁホントに?嬉しいなぁ。あ、でもいいの?たまの休みくらいゆっくりしたいんじゃない?身体も休めた方が……。」


祐二 「大丈夫だよ、香苗と出掛けた方が良い気分転換になるしな。それに俺もあの美術館行ってみたかったんだよ。有名な建築家が設計した美術館なんだろ?」


香苗 「うん、凄く綺麗な建物だよ。」


祐二 「へぇーじゃあ明日は楽しみだな。」


香苗 「フフッありがとね、祐二。」


夫婦生活は至って順調だった。

祐二は香苗に対してとても優しかったし、妻である香苗のため、いつか生まれてきてくれるであろう未来の家族のために毎日一生懸命に働いてくれている。

割かし若くして街中の高級マンションを購入し、2人はそこに住んでいる。仕事も人並み以上にできる祐二の収入は十分過ぎる程あって、香苗はそのお陰で働きに出る必要はなく、専業主婦として仕事で頑張る祐二をサポートする事だけに集中できた。

好きな人と結婚できて、何の問題もなく余裕のある生活を送れている。これはとても幸せな事。

香苗はそう思っていたし、この生活に十分な満足感を持っていたはずだった。


そう……はずだったのだ……あの男と出会うまでは……。


祐二 「あ、そういえばさっき管理人さんに会ってさ、うちの隣、空いてるだろ?そこに新しく誰か引っ越してくるみたいだぞ。」


仕事から帰ってきた祐二がスーツの上着を脱ぎながら言った。


香苗 「え?そうなの?へぇ……隣、小林さんの家族が引越ししてからずっと空いてたものねぇ。また家族連れかしら?」


祐二が脱いだ上着を丁寧にハンガーに掛け、香苗はスーツに付いたホコリなどをチェックする。

このマンションの祐二と香苗が住んでいる部屋の隣には、一年前まで小林という4人家族が住んでいた。

小林家は香苗達と同じ年の夫婦と子供が2人という家族構成。

とても優しくて感じの良い夫婦で、お隣だった香苗達は特に小林夫婦と仲が良かった。

共働きの小林夫婦が仕事で忙しい時に香苗が2人の子供を何度か預かっていた事もあったし、お互いの部屋に作った料理を持ち寄って共に楽しい食事の時間を過ごした事も何度もあった。

しかし残念な事に1年前、小林家は主人が仕事で転勤する事になり、遠い県外へ引っ越してしまったのだ。

今でも時々奥さんと香苗は連絡を取り合っているが、これだけ遠い事もあって引っ越してからは1度も会っていない。

専業主婦の香苗は、祐二とここに引っ越してきて最初にできた友人が小林さん夫婦であったから、居なくなってしまってからは寂しい思いもしていた。


祐二 「いや、詳しくは聞いてないから分からないけど、きっと家族連れじゃないか?このマンションに住んでる殆どがそうなんだし。夫婦2人だけの俺達は珍しいくらいだしな。」


香苗 「そっかぁ、そうだよね……また良い人達が隣に来てくれたらいいなぁ。」


祐二 「小林さんみたいな社交的な家族だといいよな。」


近所間、家族間などの関係が気薄になってきている今の時代だが、香苗と祐二は小林家との良い出会いを経験しているため、新しく隣に引っ越してくる人との出会いに、期待に胸を膨らませていた。

特に香苗の中では、余程小林家と過ごした時間が良い思い出として強く残っていたのか、その話を聞いてからずっと嬉しそうにしていて機嫌が良かった。


・・・どんなご家族が来るのかしら・・・フフッ・・・楽しみだわ・・・


そしてそれから1週間後、引越し会社のトラックが来て隣の部屋に荷物を入れ始めた。どうやら今日が入居日らしい。

土曜の昼間、祐二が仕事でいないため1人で部屋にいた香苗は、窓から下に来ているトラックを何度も見て、落ち着かない様子で過ごしていた。


香苗 「ん~もうお隣に来てるのかなぁ・・・ちょっとだけ顔出してみようかなぁ・・・でも急に覗きに行っても変よね・・・あ~気になるなぁ。」


普通なら今晩にでもお隣である祐二と香苗の所に引越しの挨拶に来るだろう。でも香苗はそれが待てないくらいにお隣の事が気になって気になって仕方なかった。


香苗 「ふぅ・・・なんかジッとして居られないわ・・・ちょっと早いけど、晩御飯の用意でもしておこうかな。」


深呼吸をして気持ちを落ち着かせた香苗は、冷蔵庫を開けて今晩の献立を考える。


香苗 「んー・・・・よしっ!カレーライスにしよっと。」


香苗が今晩の献立をカレーライスにしたのには理由があった。

カレーライスは香苗の得意料理の一つでもあり、小林家の家族が美味しいと絶賛してくれて、香苗がよく作っては小林家の家族を部屋に呼んでいた、そんな思い出のある料理なのだ。

香苗は心のどこかで新しく引っ越してくる家族を小林家と重ねていた。

きっと良い人達だと、そう願っての心理なのだろう。


香苗 「早めに作って少し寝かた方が美味しいのよねぇ。」


キッチンにスパイシーな香りが漂う。

コトコトと煮込まれている鍋の中を嬉しそうに笑顔で覗く香苗。


香苗 「ン~♪フフッ・・・今日のは特別美味しくできそうだわ。」


鼻歌交じりで楽しそうに料理をする香苗。

素敵な出会いの予感。それだけが香苗の頭の中をいっぱいにしていた。


祐二 「ただいま~」


夜、祐二が仕事から帰ってくると、キッチンから香苗が慌てた様子で玄関まで来た。


香苗 「お帰り~!ねぇねぇ今日お隣さんがね!」


祐二 「おぅ、引っ越してきたみたいだな、部屋の明かり点いてたし。」


香苗 「え~!見た?見た?どんな人だったか見た?」


少し興奮した様子でそう聞く香苗に、落ち着いた様子で祐二は答える。


祐二 「どうしたんだよそんなに興奮して。見てないよ、そのうちに挨拶に来るんじゃないか?」


香苗 「なんだぁ……見てないんだぁ……。」


残念そうに俯く香苗に、祐二は微笑みながら靴を脱ぐ。

珍しく子供のようにはしゃぐ香苗が可愛らしく見えたのだろう。


祐二 「お?今日カレー?」


部屋に漂う、家庭的で安心できるあの香りに気付いた祐二が今晩の献立を当ててみせた。


香苗 「うん、そうよ。今日のは特別美味しいよ、きっと。」


祐二 「へぇ~気合入れたんだぁ今日のは。どれどれ……。」


祐二はそう言いながらスーツのままキッチンに入って行き、コンロに置いてある少し大きめの鍋の中を覗き込んだ。


香苗 「フフッ……どう?美味しそうでしょ?」


そう嬉しそうに笑顔で祐二に聞く香苗。しかし香苗とは逆に祐二の表情は鍋の中を見た瞬間曇ってしまった。


祐二 「……おい香苗……こんなに多く作ってどうするんだ?この量じゃあと3日はカレーを食べ続けないと無くならないぞ……。」


香苗 「ん~だってもしかしてお隣さんが今日は引っ越して来たばかりで、晩御飯の用意してないかもしれないじゃない?」


当然のような顔をしてそう話す香苗を見た祐二は、ため息を漏らした。


祐二 「はぁ……なぁ香苗、まだお隣さんがどんなご家族か分からないだろ?小林さんみたいにフレンドリーとは限らないんだし。」


香苗 「え……でもぉ……。」


祐二 「それに、今時珍しいぞ。小林さんみたいに社交的な家族は。」


説得するように淡々と話す祐二。しかし今の香苗の耳にはあまりその言葉は届かないらしい。


香苗 「……ん~大丈夫よ!きっと今度のご家族も良い人達だわ。私、そんな予感がするの。」


祐二 「おいおい、あんまり期待しすぎて後で落ち込むなよぉ。」


香苗 「そんな事ないわよ!はぁ……いいわよもう、カレーは残ったら冷凍すれば良いんだし。ほらぁ早く服着替えてきて。あ!お隣さんが来ても恥ずかしくない服よ!」


祐二 「はいはい……。」


祐二の冷めた態度に少し怒り気味の香苗、どうやらお隣に対する期待が1週間待っている内に香苗の方だけ膨らみ過ぎてしまったようだ。



食卓にカレーライスと綺麗に盛り付けされたサラダが並ぶ。

カレーからは食欲をそそる美味しそうな香りが立ち上がっている。


祐二 「なぁ香苗……もう食べてもいいか?」


香苗 「ダメよ、もうちょっと待って。どうせならお隣さんが来てからいっしょに食べたいじゃない?」


祐二 「はぁ……腹減ったよぉ香苗ちゃーん、拷問だよこれは。」


ため息と共に、甘えた声を出す祐二。しかし香苗はそんな事など意に介さない様子で時計を見つめ続けていた。


香苗 「ねぇ祐二、まだかなぁ?お隣さんのご挨拶……。」


祐二 「はぁ……そんなのもしかして明日かもしれないし明後日かもしれないし、挨拶には来ないような人かもしれないだろ?」


香苗 「え~そんな事ないよぉ、絶対。」


祐二 「はぁ……もう付き合いきれん!先食べるぞぉ!せっかくのカレーが冷めちまうよ。」


さすがに呆れた様子で痺れを切らした祐二が、スプーンを手に取る。

と、その時だった。


……ピンポーン!


インターホンの音を聴いた瞬間、香苗の表情が満面の笑みに変わった。


香苗 「ねぇ祐二。」


祐二 「あ、あぁ……よし。」


祐二はインターホンのモニターのボタンを押した。

するとモニターには1人の女性が映った。結構な美人だ。
歳は祐二達と同じくらいだろうか、それとも少し上かもしれない。
大人の落ち着いた女性といった感じだ。


祐二 「は……はい、どちら様でしょうか?」


妙に緊張してしまっていた祐二は、少し声を裏返しながらモニターに向かって言った。


恭子 「あの……今日隣に引っ越して来た高山と申します。」


祐二 「あ、そ、そうですか。ちょっと待ってくださいね。」


高山と名乗る女性は容姿もそうだが、その声もどこか上品に聞こえた。


祐二 「2人で行くか?」


香苗 「うん、もちろんよ。」


祐二と香苗は細い廊下を2人で肩を並べて歩き、玄関へと向かった。


ガチャ……


祐二 「あ、どうもぉ。」


祐二がドアを開けると、そこにはモニターで見た通りの美人な女性が一人で立っていた。


恭子 「夜遅くにすみません。えっと……」


祐二 「吉井と言います、こっちは妻の香苗です。」


香苗 「こんばんは、高山さん……ですよね?」


恭子 「はい、高山恭子と言います。あのこれ、大した物ではないんですけど。」


そう言って恭子が手に持っていた菓子折りを渡してきた。

今時こういうのは珍しい。容姿も上品であるし、礼儀正しい人なのだなと祐二と香苗は思った。


恭子 「あの、吉井さんはご夫婦お2人でお住まいなんですか?」


祐二 「えぇ、もう新婚って訳でもないんですけどね。」


香苗 「高山さんは、ご家族で引っ越してきたんですか?」


恭子 「いえ、あの……私はまだ結婚はしていなくて、1人で越してきたんです。」


祐二 「1人……ですか?」


恭子のその言葉を聞いて、祐二と香苗は思わず顔を見合わせた。
ここはファミリー向けマンションで、どの部屋も80㎡以上はある。女性の1人暮らしには広すぎるし、それにかなり贅沢だ。購入にしても賃貸にしても、価格はそれなりにするはずである。


恭子 「やっぱり変、ですよね?こんなマンションに女で1人だなんて。」


祐二 「いえいえ、そんな事はないと思いますけど……。」


香苗 「う、羨ましいよね?」


祐二 「あぁ……だ、だよな。」


このマンションに1人暮らしできるという事は、余程経済的に余裕があるのだろう。

想像するに、元々親がお金持ちとかそういう感じかもしれない。このマンションで1人暮らしなんて、一般的にはちょっと考え辛い。

しかし祐二と香苗は、恭子に悪い印象は持たなかった。いや寧ろ、恭子の綺麗な容姿と礼儀正しさにその印象は良いくらいだ。
2人共、この人ならお隣同士で良い関係が作れるのではないかと感じていた。


香苗 「じゃあ女性一人で引越しは大変なんじゃないですか?何かできる事あれば手伝いますよ?」


さっそく良心を見せた香苗。恭子と仲良くしたい、そういう気持ちの表れであった。


恭子 「え?あ、でもそんな……悪いです。」


祐二 「遠慮せずに言ってください、せっかくお隣になれたんですから。どうせうちの妻は昼間とかずっと暇なんで、どんどん使ってやってください。」


香苗 「ちょっと祐二、暇ってのは言い過ぎなんじゃないのぉ?主婦を馬鹿にしてるでしょ?……あ、でも高山さん、本当に遠慮しないで言ってくださいね。重い物とかあったら全部うちの旦那がやりますから。」


恭子 「フフッ、ありがとうございます。」


祐二と香苗のやり取りが面白かったのか、恭子はクスっと笑ってそうお礼を言った。


恭子 「あの、それじゃ夜遅くにすみませんでした。」


祐二 「いえいえ、これからよろしくお願いしますね、分からない事とか困った事とか何かあったら私達にいつでも言ってください。」


恭子 「はい、本当にありがとうございます……それでは。」


恭子はそう言って祐二達に向かって頭を下げると、隣の自分の部屋へと戻っていこうとした。


香苗 「あっ……高山さん!」


と、急に何かを思い出したように香苗が恭子を呼び止める。


恭子 「は、はい?」


香苗の声で後ろに振り返った恭子。


香苗 「夜ご飯……もう食べました?」


香苗 「え~凄い恭子さん、トミタって有名な会社だよね?」


祐二 「おいおい、有名なんてもんじゃないだろ?トミタグループと言えば世界でも有数の大企業じゃないか。若いのにトミタでそんな役職についてるって事は恭子さんは超エリートって事だよ。」


恭子 「い、いえそんな事……。」


香苗が作ったカレーを食べ終えた3人は、リビングで寛ぎながら話に花を咲かせていた。

初めて顔を合わせてからまだそれ程時間は経っていないのに、この夫婦と恭子との距離感はとても親密なものになっているようだった。

特に香苗はとても楽しそうに話していて、余程新たな出会いと友人ができた事が嬉しかったのだろう。


香苗 「第一線で活躍する働く女性って凄いわよね、尊敬しちゃうわ。」


恭子 「いえそんな……でも祐二さんと香苗さんを見てると凄く羨ましいです、とても幸せそうで。」


お互いを下の名前で呼び合っているのは、恭子が自分達と同い歳であったため香苗がそうしようと提案したからだ。


香苗 「恭子さんは恋人とかはいるの?」


恭子 「……はい、一応いますけど……。」


祐二 「そうだよなぁ、これ程の美人を男が放っておくわけないよなぁ。」


祐二の言うとおり恭子は美人であるし、中身もしっかりしている印象であるため、きっと恭子の恋人は素敵な男性なんだろうと2人は思った。


香苗 「そっかぁ、じゃあもう結婚も近いんじゃない?」


恭子 「……どうかなぁ……そういう話って彼から聞いた事ないですから……私と結婚するつもりがあるかどうか……。」


香苗の問いに、恭子は自嘲気味に薄笑いを浮かべながらそう言った。


香苗 「……恭子さんは、結婚願望とかはあるの?」


恭子 「私は……できれば今の彼と結婚して家庭を持ちたいって思ってるんですけど、彼は……。」


そう話す恭子の表情はどこか寂しげである。


香苗 「そっかぁ……でも恭子さんの彼氏さんなんだからきっと素敵な人なんでしょうね。」


恭子 「フフッ……どうですかね、私男運無いですから。」


香苗 「そうなの?でもなんか恭子さんの彼氏さんがどんな人かちょっと見てみたいなぁ。」


祐二 「おい香苗、あんまり恭子さんを困らせるような事言うなよ。」


恭子 「いいんですよ祐二さん。また今度彼氏を紹介します、次は私の部屋にお2人を招待させてください。皆で一緒にお酒でも飲みましょ。」


香苗 「わぁいいね、私料理作って持ってくよ。」


香苗は恭子と話していて、この人なら良い友達になれそうと感じていた。



祐二 「よかったな、恭子さん良い人そうで。」


香苗 「うん、それに今日は本当に楽しかったわ。」


ベッドの中でそう話す祐二と香苗。

その夜、最後に香苗と携帯番号を交換してから恭子は隣の部屋へと帰っていった。


香苗 「また小林さんの時みたいに、楽しく過ごせそうね。」


祐二 「でも香苗、嬉しいのは分かるけどあんまり誘い過ぎるなよ。恭子さんは1人で働いてるんだから、きっと疲れてる時も多いからな。」


香苗 「あ~……うん、そうだよね。それは気をつけないとね。でも凄いよね恭子さん。」


祐二 「ま、女性でも人それぞれ、色んな人生があるからな。」



恭子は本当に忙しく仕事をしているようだった。

引っ越して来た次の日から朝は祐二よりも早くマンションを出て、帰ってくるのはいつも深夜。

それだけ働いているからこそ、このマンションに1人暮らしできるだけの収入があるのだなと、納得できた。

しかし睡眠時間も少ないであろうその生活の様子を傍から見ていて、香苗は恭子の事を友人として心配せずにはいられなかった。

だから香苗は日々考えていた、恭子のために何かできないかと。

しかしその良心が時に相手に迷惑を掛ける事にもなりかねない事を、香苗も大人なのだから知っている。

だから香苗は、恭子にどのタイミングでメールを送ればいいのか、いつも悩んでいた。


香苗 「ねぇ祐二、恭子さんちゃんと夜ご飯とか食べてるのかなぁ?」


恭子が引っ越してきてから数日後のある日、香苗は祐二に聞いてみた。


祐二 「ん?どうだろうなぁ、外食でもしてるんじゃないか?」


香苗 「でもそれって絶対身体に良くないよね。」


祐二 「え?あぁ……まぁな。でもさすがに食べるものまで他人に何か言われたくないだろ?」


香苗 「そうだけどぉ……。」


祐二 「恭子さんにメールでもしたのか?」


香苗 「してないよ、一回も。だって凄い忙しそうなんだもん。」


祐二 「まぁそれが恭子さんにとっては普通の生活なのかもしれないしな。向こうから困った事とか相談してきたら隣の友人として香苗ができる事をすれば良いんじゃないか?」


香苗 「ん~……。」


まるで恭子の母親にでもなったかのように恭子の身体の事を心配している香苗。
本当は些細な事でも相談できるような、恭子にとって信頼できるそんな友人に、香苗はなりたかったのだ。


と、香苗がそんな風に考えていた時だった。


♪~♪~♪~……


香苗の携帯の着信音が鳴った。


少し慌てたように、携帯を手に取りディスプレイを確認する香苗。


香苗 「あっ……。」


恭子からだ。



恭子 『もしもし香苗さん?この前言ってた私の部屋での食事会の事なんですけど、彼が来週の土曜にでもって言ってるんですけど、どうですか?』


突然掛かってきた電話、その恭子の声を聞いた瞬間香苗の表情はパァっと笑顔に変った。


香苗 「うんうん!……え?土曜日?うんオッケー大丈夫よ、大丈夫だよね祐二?」


祐二 「は?何が?」


少し興奮気味の香苗、電話の会話が分からない祐二には、香苗が何のことを言っているのかサッパリ理解できない。


香苗 「土曜日よ!大丈夫よね?」


祐二 「いやだから何の事だよ、土曜日に何があるんだよ?」


香苗 「食事会よ!恭子さんと恭子さんの彼との、ほらこの前言ってたでしょ?」


祐二 「あ~あれね…そう言ってくれないと分からないよ。」


香苗 「で?大丈夫でしょ?土曜日。」


祐二 「あぁ大丈夫だよ、普通に仕事休みの日だし。」


香苗 「もしもし恭子さん?祐二も大丈夫だって言ってるから……うん……うん……じゃあ来週の土曜で決まりね。」


電話をしながら子供のように無邪気な笑顔を見せる香苗。


香苗 「うん……うん……恭子さん凄い忙しそうよね……え~そんな事あるってぇ……きっと祐二より忙しいと思うもの……うん……それでね、もしかして余計なお世話かもしれないけど、恭子さん夜ご飯とかどうしてるの?……うん……え?ほとんど外食?……やっぱり忙しいとそうなっちゃうよねぇ……。」


香苗は所謂〝世話好き〟である。誰かのために何かをしたりするのが好きなのだ。
それは学生時代から変らず、香苗の長所の1つでもある。
友達の誰かが風邪を引けばすぐに駆け付けたし、女友達の恋の悩みなどもよく聞いてあげていた。


香苗 「いいのいいの!いつでもこっちに食べにきてよね。」


その電話をした日から、香苗と恭子は頻繁にメール交換をするようになり、夜には仕事を終えた恭子が香苗達の部屋へ食事に来る事も少しずつ増えていった。

そのたびに、香苗と恭子の女友達としての仲は急激に深まっていく。

最初の頃こそ、恭子はどこか気を使い遠慮していた部分もあったのだが、すぐにそれは無くなり、今では仕事の悩みなども香苗に気軽に相談してくる程だ。

どうやらこの2人は色々な面で気が合うらしい。


そして、恭子の恋人がやってくる食事会の日も刻々と近づいていた。


香苗 「あ~なんか緊張してきた私……。」


恭子 「そんな緊張するような相手じゃないですよ、英治は。」


食事会を翌日に控えた夜、2人は明日来る恭子の恋人について話をしていた。


香苗 「どんな人なの?その中嶋さんって。」


恭子 「ん~……きっと香苗さんが思っているような人ではないですよ。」


香苗 「そうなの?私の想像だと恭子さんの恋人なんだから、頭が良くて仕事ができて、紳士で……。」


恭子 「フフッ、全然そんなんじゃ無いですよ、本当の英治を見たら香苗さんビックリするかも。」


香苗 「え~そうなんだぁ……ねぇねぇ、じゃあ一言で言えばどんな人なの?」


恭子 「ん~……元気な人……かな。」


香苗 「え~それはちょっと抽象的すぎるよぉ。」


恭子 「フフッ、まぁ明日会ってみれば分かりますよ。」


これ程の仲になっても未だに言葉の中に敬語を交えて話すような真面目な恭子。その恭子の恋人なのだからきっと真面目な男性なんだろうと、恭子を知っている人間なら皆そう思うだろう。

香苗ももちろんそう思っていて、恭子がいくら『そんなんじゃないですよ』と言っても、きっと結局は真面目な人なんだろうなぁと予想していた。

しかしその香苗の予想は良い意味でも悪い意味でも裏切られる事になる。


少しの緊張を感じながらも、明日ある新たな出会いへの期待に胸を高鳴らせる香苗。

また1人仲の良い友人ができるかもしれないと思うと、嬉しくて仕方なかった。


食事会当日、予定外の出来事が1つ起こった。

祐二が突然の仕事で食事会に参加できなくなったのだ。


祐二 「仕方ないだろ?なんか現場でトラブルがあったらしいからさ、とりあえず行って来るよ。」


香苗 「ん~……残念ね。ねぇ祐二、何時頃に帰って来れそうなの?」


祐二 「どうかな、今は何とも言えないよ、現場に行って直接状況を確認しないと。」


香苗 「そっかぁ……気をつけて行ってきてね。」


祐二 「あぁ、恭子さんとその彼氏さんにも宜しく言っておいてくれ。」


玄関で仕事に出る祐二を見送り、香苗はキッチンに戻った。
食事会で持っていく料理を作っていた香苗。今日のは特別に力を入れていたようだ。


香苗 「祐二ったら、よりによってこんな日に仕事が入るなんて…。」


料理の中には祐二の大好物である唐揚げの南蛮風もある。


香苗 「祐二が来ないなら絶対作り過ぎよね、これ…。」


ため息混じりにそう呟いた香苗だが、料理の出来栄えには満足しているようだ。
祐二が来れないのは残念だが、夜の食事会が楽しみである事には変りはなかった。



恭子 「あっ香苗さん、どうぞ上がってください。」


夕方、料理の準備を終えた香苗は、服を着替え身形を整えてから隣の恭子の部屋を訪れた。
隣人の部屋とはいえ、あまりラフ過ぎる格好では行けない。特に今日は恭子の彼氏とも初めて顔を会わせる訳なのだから。


香苗 「うん、料理作ったからそっちに運んでいいかな?」


恭子 「わぁありがとうございます。私も運ぶの手伝います。」


皿に盛られた彩り豊かな香苗の手料理が、恭子の部屋のテーブルに並べられていく。


恭子 「やっぱり香苗さんの料理ってプロ級ですね、どれも本当に美味しそう。」


香苗 「フフッそんな事はないけど、今日はいつもより張り切っちゃった。」


恭子 「英治はさっきメールでもうすぐ着くって言ってましたから、きっとこんな豪華な料理見たら驚きます。」


恭子のその言葉を聞いて、香苗は祐二の事を思い出す。


香苗 「あ、そうだ!実はね恭子さん、うちの祐二が急な仕事で来れなくなっちゃったのよぉ。」


恭子 「え?そうなんですか?それは残念ですね……。」


そう言って本当に残念そうな顔をする恭子。そんな恭子の表情を見て、香苗はそれをフォローするように口を開く。


香苗 「でもまぁお隣だしね、またいつでも出来るわ。それより、恭子さんも何か作っていたの?美味しそうな匂いがするけど。」


恭子 「えっとぉ……簡単なおつまみを。私料理は得意ではないので、そのかわりに美味しいお酒用意しましたよ、香苗さんも今日は飲みましょう。」


香苗 「え~そうなんだぁありがとう、じゃあ今日は祐二もいないし、久しぶりにしっかり飲んじゃおうかなぁ、フフッ。」


2人がそんな会話をしていると、インターホンの音が鳴る。

それを聞いた瞬間、2人の表情は笑顔になった。


恭子 「あっ、きっと英治です。」


香苗 「う、うん……。」


恭子はそう言って玄関へ向かう。

香苗は嬉しそうでもあったが、やはり少し緊張気味でもあった。

別に初対面とはいえそれ程緊張するような事ではないと香苗自身思っているのだが、それでも何故か香苗の鼓動は速くなっていたのだった。
その理由は自分自身でも分からない。

でも、もしかしてそれは結婚してからは新しい出会い、それも男性との新しい出会いというのを香苗が経験していなかったからかもしれない。

特に親しい男友達はいない香苗。夫以外の男性との新たな出会いに対して、無意識の内に過剰に気を使ってしまっているのかもしれない。

もちろんそれは、独身の時のような異姓に対する感情とは違う。香苗はもう結婚しており、祐二の妻であるのだから。


香苗 「……ふぅ……」


……緊張なんてする事ないわよ……


そう香苗は無意味に緊張している自分自身に言い聞かせて、恭子の彼氏に笑顔で挨拶できるように心構えた。


中嶋 「おいおい恭子お前、こんな良いマンションに住んでるのかよぉ!」


リビングで1人立ち竦んでいる香苗に、玄関の方から恭子の彼氏と思われる男性の大きな声が聞こえてくる。


中嶋 「さすがトミタで働いてるだけあるなぁ!……で?もう来てるのかよ?お前が言ってた隣の人妻って。」


香苗 「……。」


……人妻……


玄関の方から聞こえてきたその言葉。

きっと私の事を言っているのだろうと香苗は思ったが、同時に自分が人妻と呼ばれている事に違和感を感じた。

いや、結婚していて人妻である事には違いはないのだが、何となく他人から自分がそんな代名詞で呼ばれた事なんて今までないから違和感を感じたのだ。


中嶋 「ハハッ!お?なんかすっげぇ美味そうな匂いすんじゃねぇか。」


そんな男性の声と、廊下を歩く足音が徐々に近づいてくる。

それに比例するように、香苗の鼓動も速くなって行く。


ドキドキドキドキ……


……ガチャッ!


リビングのドアが開き、そしてその男は入ってきた。


中嶋 「あ!どうもぉ!」


香苗 「え?あ……こ、こんばんは……」


香苗は目の前の男の容姿を見て意外に思っていた。

礼儀正しく優しい恭子の彼氏という事で、真面目で爽やかな男性の姿を勝手に想像していた香苗。

今目の前にいる男性は、程よく焼けた小麦肌で体格も大きく、良く言えば男らしい感じもするが、香苗が想像していた真面目な会社員風の男性とは全く違う。
どちらかといえば活発な印象というか、悪く言うと若干チャラチャラしてそうな感じがした。

顔も整っているし、こういうタイプが好きな人には人気があるだろうなぁと香苗は思ったが、あの恭子がこういったタイプを好んでいたとは少々驚きであった。


中嶋 「いや~初めまして中嶋です。」


香苗 「あ……は、初めまして、隣の吉井です。」


話し方も良く言えば社交的、悪く言えば軽そうな印象である。
しかし決して香苗の中で中嶋の第一印象が凄く悪い訳ではない。
人を見た目で判断してはいけないという事を、香苗は心得ているつもりだった。


恭子 「フフッ香苗さん、なんか意外ってお顔されてますね。」


中嶋の後から部屋に戻ってきた恭子は笑顔でそう言った。


香苗 「え?別にそんな事ないけど……あ~でもちょっと正直に言うと予想外ではあるかも。」


片手を頬に当てながら言う香苗。
女性2人が顔を見合わせながら笑っているのを、中嶋は何の事だか分からないといった様子で見ている。


中嶋 「え~なになに?俺の事?」


恭子 「うん。香苗さんはきっともっと違う感じの男性を予想してたんですよね?」


香苗 「う、うん…まぁね。」


中嶋 「へぇ~そっかぁ、どんな男だと想像してたんです?」


香苗 「え~っと……ん~もっとこう、真面目でお堅い感じかなぁって。」


中嶋 「え!?いやいやいや!俺超真面目ですって!え?真面目に見えないですか?」


香苗の言葉にオーバーとも言えるような大声で反応する中嶋。
そんな中嶋の反応を見て恭子はクスクス笑っている。


恭子 「見えない見えない、英治は絶対そんな風には見えなわよ。ですよねぇ?香苗さん。」


香苗 「フフッ、ちょっとね。」


中嶋が来てからの恭子の表情はとても明るかった。
きっとこの中嶋という男を本当に好いているのだろう。
それを見ていて香苗はなんだか微笑ましかった。


中嶋 「うわぁマジかよぉ、俺そんな印象かよぉ……でもまぁ、俺も意外だったけどな、恭子がこんな綺麗な奥さんと友達になってるなんてよ。」


中嶋はそう言ってニヤニヤと笑みを浮かべながら香苗の顔を見た。


香苗 「ぇ……そ、そんな事……。」


急に綺麗な奥さんなどと言われて、少し恥ずかしがる香苗。


恭子 「ダメよ英治、香苗さんには祐二さんっていう素敵な旦那様がいるんだから。」


中嶋 「わかってるって、別にそんな意味で言ってねぇし。まぁでも、奥さん普通にモテるでしょ?だってマジで美人だし。」


香苗 「え~全然そんな事ないですよぉ、ホントに。」


香苗はそう謙遜しながら、頭の中できっと中嶋さんは色んな女性に同じような事を言っているだろうなぁと思っていた。
それは中嶋の話し方や態度が、女性の扱いに慣れているような感じがしたからだ。
まだ会って数分だが、香苗にはそれがなんとなく分かった。

そして香苗はこうも思っていた。


……祐二とは全く逆のタイプだなぁ……と。


香苗が初めて出会った頃の祐二は、女性の前では眼を見てまともに話もできないような、そんなちょっと頼りない男だった。

友達から始まって1年くらいで、ようやく何の気なしに話せるようになり、その頃から2人の関係は徐々に近づいていき、そして結局出会ってから1年半後に香苗と祐二は付き合い始めたのだ。

香苗にとっては人生で2人目の恋人だったが、祐二にとっては香苗が初めてできた恋人だったらしい。

そんな初々しい祐二が少し香苗の母性本能をくすぐられるようでもあったし、同時に香苗よりも勉強も仕事もできる祐二が凄く頼もしくもあった。

そして大した問題もなく数年の付き合いの後、2人はごく自然な流れで結婚に至ったのだ。


中嶋 「いやぁマジで旦那さんが羨ましいですよ、こんな綺麗な奥さんがいるなんて。」


香苗 「そんな……お世辞言い過ぎですよ。それに恭子さんなんてもっとスッゴイ美人じゃないですか。」


祐二は初めて会った女性にこんな事は絶対に言えない。

中嶋の言葉を聞きながら、やっぱり全然違うタイプだと香苗は思っていた。

それがこの日、香苗が初めて出会った中嶋に対する第一印象だった。


皿に盛られた香苗の手料理が、中嶋の口の中に勢い良く豪快に運ばれていく。
見ていて気持ち良いくらいの食べっぷりだ。


中嶋 「ん~美味い美味い、いやぁ美人で料理もできる奥さんって最高ですね、完璧じゃないですか。」


香苗 「フフッそんな事ないですけど、でも作った甲斐があります。これだけ美味しそうに食べてもらえると。」


中嶋 「恭子には絶対こんなの作れないよなぁ。」


恭子 「もぅ……どうせ私は料理が下手ですよ。」


普段は真面目でスキの無さそうな恭子が中嶋にからかわれ嬉しそうにしている。
恭子は恋人の前では意外と甘えたがり屋さんなのかもしれないと香苗は思った。

その日、中嶋が話し上手だった事もあり、3人の食事会は大いに盛り上がった。
恭子が用意した美味しいお酒もよく進んだ。
夫の祐二がアルコールが苦手だった事もあって、普段はあまり飲むことのなかった香苗も、今日は頬をピンク色の染めながらお酒を楽しんでいる。

食事を終えた後も話題は途切れる事がなく、3人はダイニングからリビングへと移動し、ソファでお酒を口にしながら色々な話をしていた。


中嶋 「あの時は若かったからなぁ、今はあんな事はできねぇわ。」


香苗 「へぇ~随分無茶してたんですねぇ。」


恭子 「フフッどこまで本当の事やら、私はこの話もう何回も英治から聞かされてるんですよ。」


中嶋の学生時代の武勇伝的な話や、趣味の話。
調子よく中嶋が話して女性2人はそれを聞く。

おしゃべりな中嶋相手にしばらくそんな一方的な状態が続いていたが、香苗がふと思った事を何気なしに中嶋に質問した。


香苗 「フフフッ、中島さんって面白いですね。……あ、そういえば中嶋さんってお仕事は何されているんですか?」


こんな質問、大人同士が知り合ったなら当然のように聞かれる事だ。
だから香苗は何に気を使う事もなく、ごく当たり前のように、自然にそれを中嶋に聞いた。

しかし香苗のその言葉を聞いた瞬間、今まで快調に動いていた中嶋の口は急にその動きを鈍くさせる。


中嶋 「え……?あぁ仕事?仕事ねぇ……」


香苗 「……?」


中島の何か言い渋っているような様子に、香苗はもしかして聞いてはいけない事を聞いてしまったのかと思った。
もしかして世間では言いにくいような仕事をしているのかと。


中嶋 「仕事はねぇ……一応トレーダーやってますよ。」


香苗 「……トレーダー?」


中嶋 「えぇ、株の。」


香苗 「あ、え~っと……どこかの企業の資金運用とか……。」


中嶋 「いえ違います、個人でやっているんですよ。」


香苗 「個人……へぇ、そうなんですか……。」


それ以上香苗が質問を繰り返す事はなかった。

何かこれ以上聞いてはいけないように香苗には感じたからだ。


……個人で株のトレーダー……株で生活してるって事なのかしら……


恭子 「フフッあんまりいないですよね、こんな人。……私、ちょっとお手洗い行ってきますね。」


香苗 「え?あ、うん。」


恭子が席を外し、今日初対面の2人だけになったリビングに、ほんの数秒間沈黙の時間が流れる。

少し空気が重い。

先程まで楽しく話していたのに、仕事の事を聞いたために若干気まずくなってしまったかと思った香苗は何を話したら良いのか分からなく、頭の中で懸命に別の話題を考えていた。


しかし先に沈黙を破ったのはやはり中嶋だった。


中嶋 「そういえば旦那さん、今日は土曜日なのに仕事って、いつもそんなに忙しいですか?」


香苗 「えぇ、最近は忙しくしてますねぇ、でも恭子さん程じゃないと思うけど。」


中嶋 「帰りも遅い?」


香苗 「ぇ……?えぇ、割かしそういう日が多いですね。」


何か探るような中嶋の聞き方に少し違和感を感じながらも、香苗はお酒の入ったグラスを片手に質問に答えた。


中嶋 「じゃあ寂しいんじゃないですかぁ?いつも1人で旦那さんを待っているのは。」


香苗 「ん~そういう時もあるけど、もう馴れましたね。」


中嶋 「へぇ~そうですかぁ……でも、旦那さんが忙しいとまだまだお若い奥さんは色々と大変でしょう?」


香苗 「……え?大変?それってどういう……」


ニヤニヤと笑みを浮かべながらそう聞いてきた中嶋だったが、香苗はその質問の意味も意図よく分からないでいた。
ただ、急に変った顔、中嶋のそのネットリとした笑みが、今日これまで中嶋が香苗に見せていなかった表情である事だけは分かった。恭子が居た時とはまるで別人のような表情だ。


中嶋 「ほら、色々と溜まるものもあるでしょう?奥さんくらいの女性なら特に。」


香苗 「え?」


中嶋 「忙しくても、そっちの方はちゃんと旦那さんに解消してもらっているんですか?」


香苗 「ぇ……え?……あの……」


そう言われてやっと中嶋が聞いてきている事の意味が大体分かった香苗。
いや、しかしそんな事は常識的にとても今日初対面の相手に、それも異性に聞くことではない。

なんにしろ、そんな事を他人から言われた事のなかった香苗は、中嶋からの急な質問に動揺していた。


香苗 「や……やだぁ、中嶋さん酔ってるんでしょ?」


一瞬言葉を失っていた香苗だったが、そう言って中嶋からの問いをはぐらかした。
わざとクスっと笑い、お酒の入ったグラスに口を付ける。

しかし大人の女性として中嶋からの少しセクハラじみた言葉を軽くかわしたつもりだった香苗だが、顔は先程までより赤くなっていて、内心の動揺を隠せていなかった。

耳の先が熱い。

なんとなく、こんな事で動揺している自分を中嶋に気付かれたくなかった。


中嶋 「へへ……冗談ですよ。でも奥さんは可愛らしい方だなぁ、これくらいの事で赤くなっちゃってさ。」


香苗 「も、もう!からかわないで下さい中嶋さん。恭子さんに聞かれたら怒られますよ。」


あっけなく動揺を見事に見抜かれた香苗は、さらに顔を赤くして中嶋にそう言った。


中嶋 「別に構いませんよ、恭子は俺がこういう男だって知ってますから。」


中嶋の言うとおり、香苗はこの程度の事で顔を赤くしている自分がどこか恥ずかしかった。

結婚する前までは普通に何気なく男性とも話していたし、飲み会などの席では男性陣から下品な言葉も飛んでいたけど、その時は別にそれに反応する事なんてなかった。

でも結婚してからは、めっきり旦那以外の男性との関わりは無くなっていたため、やはりそういったモノへの免疫力が下がっていたのかもしれない。


……もういい大人なのに……


中嶋 「ところで奥さんは、スポーツジムとかに通っているんですか?」


香苗 「……え?いえ、特にそういうのは。」


中嶋 「へぇ~そうなんですかぁ……でも凄くスタイル良いですよねぇ、よく言われるでしょ?」


そう言った中嶋の少し充血した目が、香苗の身体を下から舐めるかのように視線を送ってくる。


香苗 「ぇ……?」


女性なら多くの者が感じたことのある、男性からの胸や腰への視線。

学生時代も社会人時代も、多くの女性がそうであるように、香苗もよくそれを経験していた。

もちろん、時にそういった男性からの視線に嫌悪感を抱く時もあった。しかし中嶋のそれからは不思議と全くそういったものを感じない。

それがなぜなのか、今の香苗にはよく分からなかったが、とにかくその視線に反応しているのか、胸の鼓動が異常に速くなっている事だけは確かだった。


香苗 「ま、またそんな事言って……いつも会う女性にそんな事言ってるんですか?」


香苗は顔を赤くしたまま再び中嶋の言葉をはぐらかすように、そう言い放つ。


中嶋 「奥さんを見て素直にそう思ったから聞いたんですよ、ホントに旦那さんが羨ましい。でも興味あるなぁ……旦那さんはどんな方なんです?」


2人きりになってからの中嶋との会話に、驚くぐらいに緊張している自分がいる。
それに対して中嶋は凄く冷静に見えた。
やはり女性との会話に慣れているのか。中嶋の態度からは凄く余裕を感じられた。


香苗 「夫……ですか、うちの夫は……」


ガチャッ……


香苗がそう言いかけたところで、リビングのドアが開いた。

恭子が戻ってきたのだ。


恭子 「フフッ香苗さん、英治が変な事聞いてきませんでした?」


恭子がソファに腰を下ろしながらそう言うと、素早く中嶋がそれに反応する。


中嶋 「変な事なんて聞いてねぇよ。ねぇ奥さん?旦那さんの話をしてたんだよ。」


香苗 「え?えぇ……。」


中嶋のちょっとした嘘に、なぜか反射的に歩調を合わせてしまう香苗。


恭子 「へぇ……あ、そういえば香苗さん、祐二さん遅いですね、もうこんな時間なのに。」


恭子にそう言われて時計を見ると、もう時計の針は11時を回っていた。


香苗 「あらホント、途中からでも参加できそうだったら連絡してって言っておいたんだけど……忙しいのかな。」


中嶋 「残念、旦那さんがどんな人なのか一目いいから見たかったなぁ。また今度紹介してくださいよ。」


香苗 「……えぇ、またぜひ。」


気付いた時には、中嶋の表情は元に戻っていた。

恭子が帰ってくるまではまるで品定めでもされているかのような、ネットリとした笑みと視線を送ってきていたのに。


恭子 「でも休日出勤なのに随分遅いですね、何かあったんですかね?」


香苗 「う~ん……電話してみようかな。ちょっと……うん。」


祐二は今日突然の出勤であったし、確かに休日の出勤でこんなに遅いのは珍しい。

どうしたんだろう?と、少し気になった香苗は、携帯片手に席を外し、リビングを出た。


10

リビングから廊下へ出た香苗はさっそく携帯を開き、夫・祐二に電話を掛けた。


香苗 「もしもし?祐二?」


祐二 『あ~ごめん香苗、色々と面倒な事が起きてさ、今日はまだ帰れそうにないんだよ。』


香苗 「え?大変なの?大丈夫?」


祐二 『あ~いや、大丈夫だけど……少し時間が掛かりそうなだけだよ、たぶん明日の午前には帰れる思うけど。』


香苗 「そっかぁ……。」


祐二 『そっちは?食事会、楽しくやってるのか?恭子さんの彼氏も来てるんだろ?』


香苗 「う、うん……。」


祐二 『じゃあまた明日にでも話聞かせてくれよ。あっ、そろそろ休憩も終わりだ。』


香苗 「うん、頑張ってね。」


祐二 『はいよ。』


祐二との電話を終えた香苗は、ゆっくりと携帯を閉じて、そのまま廊下で少し考えていた。

夫が仕事で忙しい時に、自分だけ友人とお酒を楽しんでいるのがなんとなく申し訳ないような気がしていたのだ。

もう夜の11時を過ぎている。


明日祐二が帰ってきたら、温かい食事と温かいお風呂を用意しておかないと。
これ以上飲み続けて二日酔いなんかになっていられない。

祐二と結婚してからは外に働きには出ていない香苗。

一生懸命働いてくれている祐二のために、せめてそのサポートと家事だけはできるだけ完璧にやりたい。
ストレスの多い社会で働く祐二が帰ってきた時に、安心できるような場所を用意してあげたい。

それが香苗が専業主婦として心に決めている事だった。


……そろそろ帰ろうかな……


そんな事を考えながら、香苗はリビングのドアノブに手を掛ける。


……と、ドアを開けようとした香苗だったが、中から聞こえてきた声を聞きその動きを止めた。


恭子 「ちょっとぉ……駄目よ……ァ……香苗さん戻ってくるから……」


中嶋 「いいじゃねぇか……もう何日もお預けくらってんだぜ?」


恭子 「ァン……だって仕事で……」


中嶋 「前までは毎日ヤリまくってたのによ……俺が一日3発は出さないと気が済まない事は知ってるだろ?」


恭子 「……ン……ァ……」


中嶋 「そんな俺を1週間以上放置するとはな……今夜は覚悟しておけよ……」


恭子 「ハァ……ごめんなさい……でも……もうホントに香苗さんが……」


中嶋 「ぁあ?……あ~あの女、なかなか美味そうな身体してるよな……」


香苗 「……!?」


香苗は中嶋のその言葉を聞いた瞬間からドアノブを握ったまま、固まってしまっていた。

あの女……

そういえば中嶋がここに来た時も、自分の事を『隣の人妻』と呼んでいたのを思い出す。

それに先程までのセクハラじみた会話。

あのイヤらしい視線、言葉使い。


……中嶋さんって……


食事をしていた時は話していて楽しかったし、気さくで面白い人だと思っていた。

しかし今の中嶋の言動に、どうしても香苗は中嶋という男の人間性に疑念を抱かざるを得なかった。

何か自分の女としての本能が、中嶋に対して危険信号を出しているような気がする。


恭子 「もう……何言ってるのよ……香苗さんは結婚してるのよ……だいたい英治ったら私がいるのに……」


中嶋 「冗談だよ、でもちゃんと俺の欲望をお前が解消してくれないと、どうなるか分からないぜ?俺の身体は欲求に素直に動いちまうからな……」


恭子 「わかった……分かったから……後で、ね?ほらもう香苗さんが来ちゃうから……」


中嶋 「フッ……分かったよ……。」


……


香苗 「……。」


どうやら中の様子は落ち着いたらしい。

ドアノブを握っていた手にはジットリと汗を掻いている。

他人の性生活を覗いてしまったような気持ちと、中嶋が自分の事を言っていたあの言葉。


……あの女、なかなか美味そうな身体してるよな……


男性に自分の事をそんな風に言われた事への精神的ショックと、同時に何か自分の身体の奥から沸いてくる熱いモノを感じて、香苗の心は再び大きく動揺していた。

胸のドキドキとする鼓動がなかなか治まらない。


香苗がそんな動揺からなんとか落ち着きを取り戻すには少しの時間が掛かった。



香苗 「……ふぅ……」


……今日はもう帰ろう……


香苗は自分自身を落ち着かせるための深呼吸を1つすると、ゆっくりとドアを開けた。


ガチャ……


恭子 「あ、香苗さんどうでした?」


部屋に入ると、ダイニングの方から両手に食べ終わった皿を持つ恭子が笑顔で香苗にそう聞いてきた。

中嶋は、ソファに座ってタバコを吸っている。


香苗 「う、うん……なんかまだ遅くまで掛かりそうだって。」


中嶋 「へぇ、大変ですねぇサラリーマンは。」


中嶋はフゥーっと口から煙を吐きながらそう言った。


香苗 「恭子さん、私も手伝うわ。」


食器などの後片付けを女性2人が始める。

中嶋も手伝おうか?と聞いてきたが、恭子が邪魔になるだけだからと言って笑いながら断っていた。


中嶋 「じゃああれですか?旦那さんは今日は会社に泊まりですか?」


香苗 「え、えぇ……たぶんそうだと思います。」


中嶋 「そうかぁ……じゃあ折角だし今日は朝まで3人で楽しんじゃいますか?」


香苗 「え!?」


中嶋の思いがけない提案に香苗は少し驚いてしまった。さっきは恭子にあんな事を言っていたのに。


恭子 「フフッ、まだお酒もあるしね。どうします?香苗さん。」


メンメンの官能小説
リンク:

深みにはまる感覚

30代の専業主婦、優子です。
3年ほど前に同じ会社の先輩である雄二さんと結婚しました。
結婚当初は会社の借り上げ社宅に住んでいましたが、会社の経営が傾いてきたため、社宅も全廃され、
どうしようかと途方にくれている矢先に雄二さんもリストラされてしまい、一時的に雄二さんの実家
に身をよせることになりました。
幸運にも取引先の会社が雄二さんを拾い上げてくれたので、半年ほどのハローワーク通いですみました。
そんなこともあって少し気が緩んだのでしょう、まさかあんなことになるとは…。
1年半ほど前にさかのぼります。
再就職先が決まって、一安心し、いつまでも実家に身を寄せるのもはばかれるからと近くに安いアパート
を見つけ、雄二さんと二人の新居を遅まきながら構えることになりました。
駅やバス停が近くにないことから、月の家賃も思いのほか安く、切り詰めた生活を強いられた私たちには
当面の住処としては問題あるものの、4世帯アパートに1世帯しか入居していない状況もあってこの上ない
環境でもありました。
入居している人は、初老の人のよさそうなご夫婦で、不在が多く、トラブルになりそうな要因もなかった
ので、安心もしていました。
さて、入居し生活してみるとそこここに不便さが感じられ、正直気が滅入る場面があり、特に築30年ほど
のアパートなので、雄二さんとのセックス時には極力声を殺すのですが、それが逆に雄二さんをみなぎら
せてしまい、自分の脱がされた下着や枕を噛んでは、それらをダメにしてしまうことがたびたびでした。
また、下着の干場にも苦労してしまい、部屋干しが主となるので、しっかり乾かなかったり、ニオイを
発したりと気苦労も多く、ストレスになることも多かったでした。
そんな時に雄二さんのお父さんが、「昔取った杵柄」ということで、若干の手を加えてもらったことから
お父さん(お義父さん)の株は、私の中では急成長してゆきました。
夏頃の事、クーラーなどなく、やっと買えたダイソンの扇風機で熱い部屋の空気をかき回していた時に
お義父さんがスイカを抱えて自転車でやってきました。
私も暇で、話相手に飢えていた時分だったことも手伝って、冷蔵庫から冷えたビールを出してお義父さん
と雑談に花を咲かせていました。
飲みなれないビールと久々に人と話ができたという安心感、夕方近くになり涼んできたことによる気抜け
からウトウトとしてしまい、うかつにもお膳に突っ伏してしまいました。
どれだけ寝ていたのかしれないですが、胸や首筋、下腹部に虫の這うかのような感覚を覚え、目を開けると
必死の形相のお義父さんが、ショーツ一枚になった私の身体をむさぼっていました。
「お義父さん!!やめてください!!」「優子!すまん!すまん!」
予想もしなかった展開に気が動転してしまい、声も出ず、また出したとしても自分の義理の父親との過ちを
他人に知られてしまうという恥ずかしさから、私はどうしていいやらわからぬままに挿入され、義父の女に
なってしまいました。
しばらくは気まずい関係が続き、お互いが疎遠になりつつありましたが、義母の入院騒ぎで、私には義父と
過ごさなければいけない時間が生じてしまいました。
あえて距離を置いたいたのでしたが、やはり、老いたとはいえ男の義父の力にかなうはずなく、二度、三度
と義父とセックスを重ねてしまいました。
そのころは雄二さんとのセックスも月に一度あるかないかという具合で、正直、私自身の身体がかなり火照
っていたことも手伝って、最初ほどの罪悪感や背徳感にさいなまれることはなく、むしろ、雄二さんより
技巧あるお義父さんのセックスのほうが、私にはフィットしているようにも感じました。
「今回だけですよ。」「ああ。」、この言葉が何度、発せられたかわかりませんが、お義父さんに抱かれる
ことを身体が欲しているのは確実です。
お義父さんも最初の頃の遠慮はもうなくなり、私を完全に「愛人」くらいに思っている節があります。
私が自分の下着をショーツというと、「そんな色気無い言い方すんな!パンティっていえ!!」とかおチン
チンも「チンポ」といい方ひとつにもこだわりが出始め、挿入時も「お義父さんのチンポ、おいしい!!」
とか言わされたりもしますが、主人である雄二さんとのセックスより格段に刺激的で、私自身の性欲も満た
されるセックスに嵌ってしまったようです。
セックス後も私のつけていた下着を「みやげ」と称して、持ち帰り、ひとり慰めているようで、数日後には
義父の精液にまみれたショーツ(パンティ)が返却され、これをどう使ったかを耳元で囁かれるのが、この
上ない刺激になっています。
お互いの自慰を見せ合ったりもしていました。
「優子!優子!優子!」と歓喜の声色で私の名前を叫ぶところが、雄二さんと一緒だったので、「親子だな」
とほほ笑む瞬間もありますが、総じて卑猥な空気に包まれるので、「非日常セックスが好き」な私が魅了され
ている始末で、お義父さんに雄二さんとセックスした翌日にセックスの詳細報告をしながら虐められてしまう
ことに最近ではエクスタシーを感じてしまいます。
お義母さんの長患いをいい事にお義父さんも私も完全に狂っているようにセックスをむさぼっていますが、
雄二さんに済まないという気持ちは残念ながらありません。
自分が射精することだけで潰える雄二さんに比べ、お義父さんのセックスは私を卑猥にしてくれる感じです。
今まで押し込められていたセックスへの「願望」が解放されるようで、そんな私自身に「女」を強く意識させ
てくれます。
「優子、お前は淫乱な嫁だ。」
この言葉が大好きです。
お義父さんにもっともっと愛されたい!虐められたい!
「お義父さんの大好物のドスケベなパンティはいてきました。」だからもっと、もっと虐めてください。

寝取られ願望1

36歳サラリーマン。それが私だ。
それなりの会社でそれなりの出世をして、それなりの生活を送っている普通のサラリーマンだ。
特に強調して自慢できるものなど何もない。
そんな極普通の私がこんな性癖があるなんて気づいて自分自身驚いた。
ただそうなのか?と考えれば考えるほど他の男に妻を抱かせてみたいという衝動に駆られるのだ。
亭主関白で通してきた私が妻にこの告白をしたらどう思われるだろう?
そんな悩みは暫く続いたが私は決心した。
何を? それは正直に妻に話してみようということだ。

「雪絵・・」
「何?」
妻と2人きりで寝れるようになったのは1年ほど前からだ。
やっと一人っ子の息子が小学校の半ばになり自分の部屋で寝るようになってくれた。
「最近・・なかなかしなくなったよな・・」
私がそういうと背中を向けて眠ろうとしていた雪絵がこたらを向いた。
「急に何? 確かにしなくなったけど・・お父さんも誘ってこなかったでしょ? 私からは言いづらいし・・」
妻には今までの性癖を話してきた。Sであると言うことも正直に話していた。
そのせいもあるのだろうか?セックスの主導権は常に私にあり、私が誘うと妻は受け入れてきた。
断られた記憶はあまりない。
受け入れてた妻が渋々だったのかどうかはわからないが、兎に角私を満足させ続けてくれていた。
「そうだよな・・俺から誘うことって少なくなったよな・・。
 この年になるとマンネリって言うのか? そういのがあるのかもしれないな」
「・・飽きたって言うこと? 浮気でもしてるの?」
「いや そうじゃない。浮気なんてことは今まで一度もないよ」
それは正直な答えだった。
私は今まで浮気と言うものを経験したことがない。
雪絵になんら不満があるわけでもないし、そんな雪絵を裏切る程の女は今までいなかったのだ。
こんな話をして雪絵はどう思っているのだろう?
私が口を開くまで何も言おうとしない。ただこちらに向けた目は開かれたまま私を見つめている。
「マンネリが続いてこのままずっと・・ってのも嫌だしな」
私はそう前置きした後
「新しい刺激って言うのかな。そういうのには興味ないか?」
私も身体を雪絵の方に向けた。私達はベットの中で向かい会うような格好になる。
先ほどまで何の話をされるか雪絵は不安だったのだろう。
しかし私の今の言葉で不安だった方向の話ではないと思ったのか少しながら笑みを零したように見えた。
「新しい刺激って?」
少し擦れたような小さな呟きで聞いてくる。
「そうだな・・」
私は言いたいことなどすでに決めていた。ただ今考えているという振りをしたのだ。
もうそろそろ言おうか? まだだろうか? そんな時間を計りながら沈黙の時間を続ける。
「雪絵・・他の男に抱かれてみないか?」
私としては十分な時間を計ったつもりだった。
しかし雪絵としたらそんな時間など関係なく驚く発言だったのだろう。
それでも雪絵は大きな声を出すわけでもなく、先ほどと同じように呟く声で
「私に浮気しろって言うこと?」
「いや・・浮気・・と言えばそうかもしれんが違うんだ。お前が他の男に抱かれてるの見たら興奮するかなって・・
 嫌なら・・嫌ならいいんだぞ。無理になんて言えることではないしな」
また沈黙が続く。1分ほどだろうか?2分ほどだろうか? いやもっと長く感じた。
雪絵は目を瞑り大きく息を吐くと、再度目を開いて私を見た
「それでお父さんは興奮出来るの?」
期待はしていたが思っていなかった返事だった。
思えば私がSであると告白して求めてきたプレーは応じてくれていた。
健気にと言う言葉がぴったりだろう。
そんな雪絵の心情を考えると、他の男に抱かせたいなんて言った事に罪悪感を感じてしまう。
しかしこの雪絵の質問を否定してしまうともう次はないだろう。
私は雪絵の目を見ながら小さく何度も首を縦に振った。
「そっか・・」
それだけ言うと雪絵はまた黙り込んでしまった。
「雪絵・・」
私は手を伸ばし雪絵を引き寄せた。そして唇を合わせる。
静かな寝室にクチャッと言う様な濡れた音を立てながら私は雪絵の口内へと舌を伸ばした。
ゆっくりと目を閉じてそれに応えるように舌をからめてくる雪絵。
これだけ濃厚なキスはいつ以来だろう? 私は夢中で舌を絡ませていた。
私の唾液が雪絵の口内に、そしてその逆も。
そんなキスの途中雪絵はゆっくりと唇を遠ざける。そして私の顔を見て笑みを浮かべると
「でも・・お父さんが他の人とするなんてことはダメだよ」
そう言って今度は雪絵から唇を寄せてきた。
私が告白し、雪絵が受け入れ承諾してくれた。 そんな夜だった。
その日から私は雪絵の相手となる初めの男を捜し始めた。
方法はインターネットを使ってだ。
ネット上にはそんな募集掲示板などもあり私は正直驚かされた。
どちらかと言えば特殊な性癖と感じていたからなのだろう。
そんな心境だった為か思ったよりも同癖の人が多かったのは、私の後ろめたさを柔らかせた。

掲示板に書き込むとき私は迷った。
何とか書けばいいのか? 何と書けば私も雪絵も安心出来る相手を見つけられるのだろう。
頭の中で文章を作り、その文章で来た相手を想像し、さらに雪絵を抱いている姿を想像してみる。
何通りか想像してみるのだが一つだけどうしても同じ映像が頭に浮かんでくる。
それは元からあった私のSと言う性癖なのだろう。
その映像は雪絵が縛られている姿だった。
初めて雪絵を任せる相手を間違ってはならない。
S男性募集と書けば勘違いをした無茶をする男が現れるかもしれない。
それだけは避けたいことだった。
悩んだ末私の乗せた文章はとても短いものになってしまった。

『妻を抱いてくれる男性を求めています。
 時間は半日程になると思います。
 ルールを守れる方、紳士的対応の出来る方。』

正直この程度の文章でどれくらいの人が返信してくるかと不安ではあった。

翌日。私が書き込んだ募集版を見てみると想像以上の返信が返ってきていた。
返信件数23件。
あえて地域を書かずに投稿したことで様々な地域の男から集まっていた。
その中に書かれている内容を読み、私からメールを送っても良いと思われる男を捜す。
よく読んでみると23件と件数だけは多いが勘違いでもしてるような書き込みは多い。

『奥さんはどんな人ですか? スリーサイズを教えてください。
 自分は○○からです。どちらからですか? 奥さんと楽しませてください』
『いいですよ。たっぷり奥さんを喘がせますよ。旦那さんの前で奥さん犯します』
『こんばんは 自分は18cmあります。奥さんを喜ばせることが出来ると思います。よろしくお願いします』
『紳士的な男です。奥さんをお任せ下さい』

私は思わずため息を漏らしてしまった。
その中で私が返信をしたのは3件。
年齢を初め簡単でもしっかりとプロフィールが書かれているもの。
そしてまずはしっかりと話を聞いてみたいと返信用にアドレスを載せていること。
何より私がなんとなくと言う感情ではあるが紳士的対応の出来そうな文章であったこと。
そんな理由で決めさせてもらった。

私としても初めての経験だ。じっくりと話したいのは正直な意見だった。
私が返信した3人とのメール交換が数日続いた。
長い時間 話をしてると最初の印象から変わるのだろうか?
それとも私がもともと見る目がなかったのだろうか?
3人のうち2人は妻の雪絵の話、さらにはプレイの話をするばかりになってしまった。
私は初めてで経験がない。不安も沢山ある。
そう話してその相談から乗ってくれた相手は1人だけだった。
私はこの男と会って話をしてみることにした。
申し訳ないが他の2人には縁がなかったと断るしかなかった。

「なあ雪絵・・」
私が告白したあの日から雪絵とこの話はしていない。
しかし抱かれるのは雪絵である。黙って話を進めるわけにはいかない。
「何?」
告白した日と同じように私達はベットの中で会話をした。
「この間の話だけど・・今相手を探してるんだ」
「そう・・」
私の顔を見ている雪絵は微かな笑みを浮かべるがそれは決して喜んでいる顔ではない。
本当にやらなきゃいけないと言う不安だろうか?
それとも私が本気になって相手を探していることに対しての怒りでも感じているのだろうか?
どちらにしても雪絵にとっては有難い話ではないのだろう。
「明日・・その相手と会って話をするんだ」
雪絵は不安そうな顔をしながら
「私も?」
と聞いてくる。
「いや・・俺と相手の男と2人だけだ。もしその男に決めたら・・」
私はそれから言葉が続かなくなった。
そんな私を見て雪絵は口元を緩め笑顔を見せながら
「お父さんはそれで喜ぶんでしょ? いいよ」
そう言ってくれるのだ。
本心ではないのだろう。その笑顔も作ったものとすぐにわかる。
しかし決心はしてくれているようだ。
この話を進めたことに罪悪感も感じているが、今では私が喜ぶからという理由で決心してくれたことが正直に嬉しい。
他の男に抱かせようとしている。
そんな状況で妻の愛を確かめるなんて間違っているのかもしれない。
他の者が聞いたら笑い話しにされることだろう。
でも私は健気な雪絵の返事にそれを感じてしまったのだ。
「ありがとう・・」
言おうと思っていたわけではない。 自然に出た私の言葉だ。

「初めまして・・」
仕事が終わり私達が待ち合わせたのはファミレスだった。
初めて見た印象は清潔そうな中年の男性。私が会う前まで想像していた通りの姿だった。
「よろしくお願いします」
椅子から立ち上がり軽く会釈をそるその男の態度にも私は不満はなかった。
三河と名乗ったその男は年齢49歳。
私も十分中年だがその男はさらに一回りも以上も上だ。
離婚をして7年が過ぎたと言う。
私達はそんな何気ない話から始めた。
ところどころに私が不安に思っている話を交えながらだ。
三河はそんな話に応えてくれる。私が心配そうに話した時には真剣に聞いてくれる。
冗談話をした時は一緒に笑って話をしてくれる。
そんな人柄に私は安心した。

「三河さん・・妻を・・雪絵をよろしくお願いします」
「雪絵さんって言うんですね。 こちらこそよろしくお願いします」
三河はこの時まで雪絵の名前すら聞いてこなかった。
メール交換をしていた他の2人は頻繁に雪絵の情報を求めたのにだ。
「それで・・約束事なんですが・・」
私はこの日一番大事な話を始めた。


「挿入はゴムありで・・キスも妻が嫌がらなければOKです。
 キスだけじゃなく妻が嫌がることは全部勘弁してください・・ 初めてのことなんで・・」
「心得てますよ。 その辺りは心配しないでください」
何故かこの男の笑顔を見ると落ち着く。
「逆に旦那さんからこれをして欲しいなんてことはありますか?」
私はそう言われ掲示板に書く前に想像していた雪絵の姿を思い出してしまった。
言っていいものなのだろうか?
下を向き黙ってしまった私の態度で三河は何かを察したのだろう。
「あるんですね?」
「はい・・」
言い方は悪いかもしれないが
会う前、会った直後は私が貸す方。三河は借りる方と言う事で力関係は私が上だったように思う。
しかし雪絵を抱かせると決まってからはどうだろう。
私の愛する妻を抱ける男。おそらく私が嫉妬に狂い興奮しながら見るであろう相手。
不思議と私の手の届かない存在に見えてくるのだ。
はい と素直に返事してしまった理由はそんなところにあるのかもしれない。
「出来るかどうかは実際に奥さんと会って話してみないと分からないことですけど、一応希望を話してくれませんか?」
私は悩んだ・・と言っても形だけだ。心の中ではすでに伝えようと思っていたはずだ。
「三河さんは縛りとかって出来ますか?」
「えぇ・・出来ますよ」
「・・・・」
「なるほど・・わかりました。では頑張ってみましょう」
そう言われ私は何も言わず頭を下げた。それこそテーブルに額が付いてしまうくらいにだ。
「ところで旦那さん・・雪絵さんのお相手をするのは旦那さんの前でですか?」
「え?」
私は当然そのつもりだった。
「そのつもりでしたが・・」
「どうでしょう? 雪絵さんが私を嫌わないで次があるかどうかって話は別にして
 最初は雪絵さんと2人でってのはダメですか? いきなり旦那さんの前では奥さんも緊張すると思うんですよ」
そうかもしれない。しかし初めてで私の見てないことろでセックスする相手と2人きりになる雪絵の不安はどうなるだろう?
三河とはずいぶん話をしてきた。
今回のきっかけは私が雪絵の抱かれる姿が見たいと言うのが発端なのは知っているはずだ。
見れないのならこの話はなかったことに・・そう思った時に口を開いたのは三河だった。
「私は何回かこうやって人妻さんを借りてきましたけど、ビデオを撮って後から見せられるってのも興奮するみたいですよ
 何をされても旦那さんが見るのはビデオだから手も口も出せない。 そんな興奮みたいですね」
なるほどと思った私は変なのであろうか?
立ち会う予定で決めていた気持ちが揺らいでくる。
「ビデオって・・ちょっと撮られるって心配なことが・・」
「大丈夫ですよ。ビデオは今のデジカメじゃなくVHSで撮って返り奥さんにテープを渡します」
確かにそれなら三河は撮ったビデオの内容すら見ないで渡してくれるということになる。
「わかりました・・妻には後で私が見る為にビデオの撮影をすると説明しておきます。
 それでOKと言われるかどうかはわかりません。もしダメならまた連絡して私が立ち会ってってことで」
「もちろんです。奥さんに聞いてみてください。それともう一つお願いが」
「なんでしょう?」
「撮影するのにカメラマンを用意したいんです。もちろんカメラマンが奥さんに手を出すなんてことはしません。
 今まで私が人妻さん達を借りて撮影してきた仲間です。信用出来る方です。
 私が手で持って撮りながらってのもいいかもしれませんが、それではアングルに乏しくなってしまいます。
 旦那さんが喜ばれる為・・その為のお願いです」
三河以外に他の男が混じる・・。まったく予想していなかったことだ。
いつもの私なら約束が違うと怒っていたかもしれない。
しかしこの空間の不思議な力関係と抱かれる雪絵が綺麗に撮られるって姿を想像してしまうことが怒りを起こさせなかった。
いや、怒りを起こさせないどころの話ではない私は
「お願いします」
と言ってしまったのだから。

それから私達は日時は待ち合わせ場所などの話を進めた。
時間は平日の午前中から子供が帰宅する夕方までの時間。
待ち合わせにすら私は立ち会うことが出来ない。
雪絵に三河の携帯番号を教え会ってもらうと言うことに決めた。
三河は自営業で自由に時間を作れるらしい。そんな理由と主婦である雪絵が都合のいい時間ということで決まった日時だ。

「雪絵・・」
その日の夜。私はまたベットの中で今日のことを話した。
雪絵はただ頷くばかり。たまに「わかった」と返事が返ってくる程度だった。
「電話番号は明日にでも紙に書いておいておく」
「うん・・」
「撮影の方は・・」
「大丈夫。さっきも聞いたよ」
いつものように笑みを浮かべる雪絵。
「そっか・・」
そう言って私は雪絵を抱き寄せて告白した日と同じように唇を合わせた。
雪絵の手が私の背中に回る。 一瞬唇が離れたとき
「がんばってくるよ・・」
そう雪絵が呟いた。
「おぉ・・ありがとな」
それだけ言うと私達はこの日久しぶりのセックスをしたのだった。

雪絵が三河達と会う日。
当然私は真面目に仕事など出来るはずがなかった。
社内の時計を見ては今頃は何を・・腕時計を見ては雪絵は嫌がってないだろうか?
そんな考えばかりが浮かんでくるのだ。

帰り道も急ぐように帰った。今までの帰宅時間記録を作ってしまったのではないだろうか。
「おかえり」
いつもと変わらない雪絵の声が聞こえてくる。
無事に帰ってきた。それが最初の安心だった。
テレビに夢中になる子供を横目に私は小声で
「どうだった?」
と雪絵に聞いた。早くどうだったのか聞きたかったのだ。
もちろん子供の前でそんな話が出来ないことはわかっている。それでも聞いてしまうのだ。
雪絵はいつも通りの笑顔を作って頷く。そしてリビングから見えるキッチンの脇に目線を移動させた。
私も釣られてそちらを見る。そこには紙袋が置かれていた。
私は慌ててそっちに駆け寄った。
その袋を広げると予想通りビデオテープが入っている。それも2本だ。
9時に待ち合わせて3時に帰宅。
6時間の内容を考えれば常に撮り続けているわけではない。2時間撮りのテープで2本くらいにはなるだろう。
そしてその2本のテープの隙間から一枚の紙が出てきた。

『旦那さんへ
 とても楽しかったです。また機会があったら誘ってください。 三河』

短い文章であったが頭のどこかでルール違反があったのでは?と思っていた心配が和らいだ。
雪絵の表情を見ても無理に嫌がる事をされたと言う訳でもないらしい。
選んだ相手は間違っていなかった。そう思うと安堵のため息と同時に腰が砕け落ちそうになる。
そんな不恰好な私の姿を見てクスクスと笑う雪絵の顔が更に落ち着かせてくれた。

その夜。
私と雪絵の寝てる部屋には小さいがテレビもあるしビデオデッキもあった。
リビングではDVDに変わり居場所がなくなったビデオデッキだ。
ほとんど使うこともないだろうと思っていた。
寝室というと当然雪絵もいる。
自分が他の男に抱かれている映像を私と一緒に雪絵が見れるのか?
そんな心配があった。別に日にこっそりと1人で見ようかとも考えた。
しかし雪絵が頑張ってくれたのは私が喜ぶからという理由だ。
私が興奮して雪絵の映像を見ることが雪絵の為には一番いいのではないだろうか?
そんな意見が頭の中で交差する。
ビデオテープを寝室に持ち込みそわそわしてる私の葛藤など雪絵には簡単にわかってしまうものなのだろう。
「いいよ・・喜んでくれるんでしょ?」
はにかんだ様な笑顔を見せてくる。
「あっ・・・あぁ」
私がそう返事するとベットの縁に座っていた私の背中に豊満な胸を押し付けてきた。
そして肩から手を回してくる。
私は無理な体勢をしながらも後ろを振り返り唇を付けた。
肩から回している雪絵の片手を取り、ゆっくりと下に下ろしていく。
パジャマ代わりにしているジャージの上からでもはっきりと分かるくらい固くなったものを触らせたのだ。
「まだ見てないのにもう・・こんなになってるんだ。わかるだろ?」
そういうと雪絵は目を瞑り何度も小さく首を縦に振った。
そして目を開きいつも通りの笑顔を見せるのだ。

ビデオをセットしまたベットに戻る。リモコンの再生ボタンを押そうとした時
「遅い時間に音出してたらあの子起きてくるかもしれないよ」
「だからって無音で見るってのも・・」
「ヘッドフォンでもしたら?」
「お前が聞こえないだろ」
「私が聞いてもしょうがないでしょ・・それに今日は疲れてるから眠たくなったら寝るし」
そう言われて私は思い出した。
今見ようとしているビデオは今日雪絵に起こった出来事なのだ。
目の前にある大きな胸。私以外もう見ることがないであろうと思っていた秘所。
それは数時間前まで私以外の男が見て触ったのだ。
思わず雪絵の着ている服を透視でもするかのように裸を想像して舐めるように見てしまう。
「そうか・・今日は疲れてるんだよな」
「うん・・眠くなったらね。それまで私はビデオよりお父さんが喜んでくれてる姿を見るよ。」
そう言われると私はヘッドフォンを指し込みリモコンを手にした。
「ほら・・俺は今まで経験したことがないくらい満足してるよ」
そう言って再度雪絵に股間を触らせた。
「そうだね」
恥ずかしそうにそう言うとまた私の背中に胸を押し付けるようにしてくる。
そして股間に乗せてた手をトランクスの中にまで入れてきたのだ。
少し冷たい雪絵の手。その手が優しく私のモノを握ると微かにわかる程度にゆっくりと上下させた。

私は固くしたそれを雪絵の手に握られながら、雪絵が他の男に抱かれるビデオを見れるのである。
今まで想像も出来なかった至福の時間が始まるのだ。

大きな息を吐き・・私はリモコンの再生ボタンを押した。

「どう撮れてるか?」
テレビから流れてきた映像はどうやら雪絵と会う前の様子らしい。
ビデオカメラのテストも兼ねて回しているのだろう。
「撮れてる? 撮れてる?」
そうカメラに向かって何度も聞いてくる三河の様子と
「撮れてますよ」
と私が聞いたことがない声が流れてくる。この声がカメラマンの声なのだろう。
そんなカメラマンの声を聞いて三河はゴホンと咳払いをするとカメラに向かって話し始めた。
「旦那さん見てますか? 今は8時・・47分。これから奥さんと会うところです。
 そう言えば奥さんの事って何も聞いてませんでしたね。うまく会えるかな・・」
この様子を雪絵は知らない。今の雪絵には音が聞こえてないのでどんな話をしてるかもわからないだろう。
「それじゃ 奥さんと会ったらまた映しますね」
そう画面の三河が言うと画面は切り替わった。

「え?? 今は9時5分前。さっき奥さんから連絡が・・ あっ あれですかね? うわ?? オッパイ大きい・・」
オッパイ。その単語で私は反応した。その言葉は間違いなく雪絵に向けられたものなのだ。
他の誰でもない。雪絵に対して性的発言をしたのを初めて聞いた瞬間だった。
「三河さん・・ですか?」
近くまで来た雪絵は三河とカメラと交互に見る。雪絵からしてみればどちらが三河なのか知らないのだ。当然かもしれない。
「はい。初めまして三河です。 こっちがカメラ担当の岩本です」
そう紹介され姿の見えないカメラマン岩本の声が混じる
「初めまして奥さん。雪絵さん・・でいいんですよね?」
「はい」
緊張しているのはすぐにわかる。雪絵の場合緊張すると髪を触る癖がある。
肩よりも長い髪の毛先を指に巻きつけ落ち着きがない。
「緊張してるんですか? そりゃしますよね。私も緊張してますよ。
 今日は何をするかって聞いてるんですよね?」
それを聞いて画面に映っている雪絵は頷いた。
「そっか。実は旦那さんから奥さんのことって何も聞いてなかったんですよ。
 びっくりですよね・・その・・・・・   何カップですか?」
あまりにも唐突な質問だ。しかしそういう行為を前提にして会っているのだ。
雪絵もそれはしっかりと理解しているのだろう。
「G・・です」
「Gカップですか? どうりで大きいわけだ・・触ってもいいですか?」
「え?」
これも唐突だった。
その瞬間私の股間を握っていた雪絵の手にギュッと力が込められた。
私が後ろを向くと雪絵は私の背中に顔を付けるようにして隠れた。
どうやらビデオ自体は気にしてないと言っても気になるのだろう。
肩越しから見ていたらしい。
その様子から私はある確信をした。
雪絵は当然この時の様子をはっきりと覚えているのだろう。
無理もない。今日の出来事なのだから。
と言う事は他の男に胸を触られてるのを見られると思って無意識に力が入ってしまったのではないだろうか?
そうであるなら画面の中で困った顔をしている雪絵の胸が揉まれてしまうシーンということになる。
その予想は見事に的中した。
「ほら・・今日すること聞いてきてるんでしょ? これくらい出来なきゃ・・」
そう言って手を伸ばす三河。
画面の中の雪絵は相変わらず下を向き、髪を触り続けてるだけだ。
そんな雪絵の胸に三河の手が触れた。
「そう・・いい子だね・・」
34歳の女に向かって子と言うのはどうだろう?そんな疑問は感じなかった。
「そうだよ・・動いちゃダメだよ・・」
そう言って手に力を入れていく。
雪絵の胸の大きさを確かめるように指をいっぱいに広げて、弾力を確かめるように握っていく。
雪絵の胸が・・もちろん初めて見る光景だ。自分の妻が他の男に胸を揉まれている姿などあまり見る光景ではないだろう。
画面のなかでただ下を向きただされるまま雪絵を見ながら、胸を押し付けられている背中に神経を通わせる。
「旦那さん・・雪絵さんのオッパイすごいですね・・」
雪絵の胸から手を離そうとせずカメラに向かって私に話しかける三河の姿がアップになった。
「それじゃ行きましょうか・・」
そう言った後にやっと手を離したのだ。

そして画面はまた変わった。今度は移動中の車の中らしい。

画面から流れてくる車内の映像。
運転は三河だ。その助手席に岩本が座り後部座席に雪絵が座っている。
助手席から後ろを向き雪絵を撮り続けるカメラ。
相変わらず髪を弄り続ける雪絵を下から舐め上げるように撮る。
今日の服装は大人しいものだったらしい。
黒のコートを羽織り、白のセーター。ベージュのロングスカート。
足元からゆっくりと上に上がり胸で一度その動きが止まる。

今私の後ろにいる雪絵はまた肩越しから画面を見ているのだろう。
カメラで撮られていることは知っていても、胸をアップにされ撮られていたなんて気づいてなかったはずだ。
画面は白のセーターを窮屈そうに持ち上げている様子でいっぱいになっていた。
雪絵もこんなものを撮られていたと知って恥ずかしくもなったのだろう。
私のモノを握っていた手の動きを少しながら早めたのだ。
私は思わずそれでいってしまいそうになる。
上から押さえつけるように手を添えるとその動きは元に動きに戻された。

撮影は私を十分意識して行われたのだろう。
所々に私に対しての言葉が入ってくる。
「旦那さん・・奥さんのオッパイすごいですよ。これが後で見れるなんて・・有難う御座います」
「いや?? 本当ですよ。まさかこんな奥さんが来るなんて思ってませんでしたからね」
そんな会話が聞こえるのだ。

車内の映像は所々切れ、映るたびに雪絵の身体を舐めるように撮っている。
ずっと回し続けていたのではない為会話の内容は繋がっていない。
しかし私が見たい会話・映像の時などはしっかりと回してくれているようだった。
「奥さん。今日の下着って何色?」
「え?」
それまでどんな会話がされていたのか私には想像出来ない。
しかし雪絵の反応を見れば極普通の話から唐突に振られた言葉だったのだろう。
「ほら・・私達も奥さんがどんな準備してきたとかって知りたいですから」
「・・・・」
画面からは雪絵が返事に困っている様子が映し出されている。
「これから私達ってエッチしますよね?」
三河はそれだけ言うと何も言わなくなった。この沈黙の時間はおそらく三河が演出したものだろう。
時間が開けば開くほど雪絵にはその質問に答えるべきなのだろうかと考える。
そして時間が経てば気まずい雰囲気にもなってくるのだ。
そんな三河の演出に根負けして雪絵は
「はい」
と答えた。
「そしたらどうせ見られちゃうんだし・・ほら答えてくれると会話も続くじゃないですか。 教えてくださいよ」
また三河の演出する沈黙が続く。やはり今回も根負けしたのは雪絵だった。
「白です」
「白ですか。清潔そうな奥さんにはぴったりの色ですね。 上下白ですか?」
「・・はい」
「エッチするからって言うんでお揃いにしてきたんですね?」
「・・そうです」

その会話のやり取りを見てるだけで私の鼻息は荒くなった。
妻の雪絵が初めて会う男に自分で下着の色を教えているのだ。
それにこれから抱かれるとわかっている相手でもある。
それだけでも十分過ぎたのだが三河は私の為に演出してくれる。
車内の映像を会話だけの間延びした時間にしないようにとのことだろう。

「じゃあ 奥さん・・。カメラに向かってスカート捲ってみましょうか?」
カメラは雪絵に向けられたまま。声だけ聞こえる三河は運転中でバックミラー越し程度に雪絵を見てることだろう。
「ここでですか?」
そんな雪絵の反応に
「私の言葉だけで 車の中でスカートを捲る奥さん。そんな映像って旦那さんも喜んでくれるんじゃないですか?」
上手かった。私は今回雪絵が決心してくれた理由は細かく話していない。
しかし三河の言葉は私を喜ばせようと健気にこの日を迎えた雪絵の気持ちを揺さぶるには十分だったのだ。
会ったときから雪絵は緊張ばかりで、これからのセックスを楽しむと言った雰囲気ではなかった。
ひょっとしたら三河はそんな様子を見て、雪絵がここに居る理由を推測したのかもしれない。
さらに三河の言葉は雪絵の心を揺さぶっただけではない。 雪絵と同時に私もだった。
「雪絵・・言われるまま捲っちゃうのか・・」
私は肩越しに見ている雪絵にではなく、画面の中の雪絵に問いかけた。
それは無意識で出てしまった言葉だった。
そんな私の言葉が雪絵に聞こえたのだろう。
ヘッドフォンをして返事が聞こえない私に、握っている私のモノをギュッと握る行為で返事を返してきたのだ。
答えは決まった。 雪絵は三河の言うとおり車の中でカメラに向かってスカートを捲ってしまうと言うことだ。

「旦那さんを喜ばせる為に・・ゆっくりスカート捲っちゃいましょう 奥さん」
少し考える様子を見せている雪絵は、太もも辺りでスカートを握り締めた。
それ以上誰も何も言わない車内で雪絵はゆっくりとスカートをたくし上げていく。
スカートと同じベージュ色のストッキングに包まれた脚が徐々に露になる。
裾は捲り上げられていき、膝が見える辺りでその動きは止まった。
そこまで来て雪絵はきっと もっと捲ってごらん なんて言葉が欲しかったのだろう。
肝心な時に掛け声があった方が思い切りやすい。
しかしこれも三河の演出なのか、三河も岩本も何も言わなかった。
シーンと静まり返っている車内。
動きを見せたのはやはり雪絵だった。
膝上まで捲り上げられたスカートの裾を掴み直し、ゆっくりとそれを上に上げていった。
カメラが雪絵の股間部分を捕らえる。
雪絵の捲り上げられる手が止まった位置は微かに下着が見える程度だった。
ここで様子の見えない三河に変わり岩本が声をかけた。
「奥さん・・もっと捲ってみましょうか?」
スカートを捲る。そう決心していた雪絵はその岩本の言葉に素直に従った。
「そう・・もっと・・まだ上げられるよね・・。 まだだよ。 まだいける・・」
徐々に捲らせていったそのスカートは、雪絵の顔が見えなくなるほど高く上げられてしまった。
ストッキング越しに見える白の下着。
それは当然私にも見覚えのあるものだった。
しかしこうして画面を通してみると違うものに見えてしまう。
私ではない他の男の言葉に従って見せてしまったのだから余計にかもしれない。
「可愛いパンティだよ奥さん。 その可愛いパンティをもっと旦那さんが見やすいように脚も広げてみようか」
ここまで来ると雪絵はその言葉にも素直に従ったのだ。
先ほどと同じように岩本のもっと と言う言葉が繰り返される。
その結果雪絵は自分の顔を覆い隠すほどまでスカートを捲らされ、これ以上ないと言うほどに脚を広げさせられたのだ。
岩本の声が聞こえなくなったことで三河は予定の格好にさせたことを悟ったのだろう。
久しぶりと感じてしまう三河の声だ。
「旦那さんも喜んでるよ奥さん。良いって言うまで下ろしちゃダメだよ。わかった?」
スカートで顔が隠されているからどんな表情なのかわからない。
しかし微かに見える頭部を見る限りでは三河の言葉に対して小さく頷いたようにも見えた。
「いいね? 絶対だよ・・これから赤信号止まるからね・・」
その言葉を聞いてスカートを握っていた手は微かに震えたように見えた。
しかしその手を下ろそうとまではしない。
「さあ・・止まるよ・・。 今・・止まったからね奥さん」
そう聞こえるとカメラは雪絵から進行方向へと向けられた。

「雪絵が・・」
私が思わず声を漏らしてしまった理由。
それは進行方向に向けられた時だ。
車はなんと停止線。そう信号の先頭で止まっているのだ。
目の前には横断歩道もある。
その横断歩道を渡る買い物中の主婦達。
そんな中の1人が気づいたのだろう。 こちらに向かって指を指しているのだ。
雪絵にとって幸いだったのは恥ずかしいくらい捲り上げたスカートで正面が見えず
そんな状況になっていると知らないことだった。
しかし知らなかったのはこの時まで。
今私の背中に隠れるように見ている雪絵は知ってしまうのだ。
「いや・・」
ヘッドフォンをし、映像の男を聞いている為そんな声が雪絵から漏れたかどうかはわからない。
しかし雪絵の事だ。驚いて思わず声を漏らしてしまったことだろう。
それを証拠にまた私のを握ってる手に力が込められたのだから。

スカートを捲り上げ、脚を大きく開かされた車内の映像の後映されたのは部屋の中だった。
カメラがぐるっと周り部屋の中を映し出す。
どこかのラブホテルなのだろう。
それにしても大きな部屋だ。

「今日は張り切って一番いい部屋に来てみました」
そんな岩本の声がヘッドフォンから聞こえてくる。
部屋の中を映し出した後、画面に出てきたのはソファーに座る雪絵だった。
コートはすでに脱いだのだろう。白いセーターにベージュのロングスカートと言った格好だ。
その画面の中に三河が入ってくる。
少しびくっと身体を動かし三河を見上げる雪絵。
そんな雪絵に三河は手を差し出して
「奥さん・・立ってごらん」
と雪絵の手を取る。

雪絵は160cmあるかどうかと言うくらいの身長。
三河はその雪絵よりも頭一つ分高いくらいだった。
雪絵をソファーから立たせた三河はゆっくりと腰に手を回し雪絵の身体を引き寄せる。
ここまで来て後戻りも出来ないと思ったのだろう。
雪絵は三河の手に込められる力に従うように引き寄せられた胸の中に納まった。

映像は雪絵の顔が見えるように三河の右斜め後ろあたりから撮られている。
三河は左手で引き寄せている為雪絵の大きな胸が三河の腹部辺りに押し付けられているのが見えた。

不思議な光景だった。
自分の妻がその日初めて会った男に抱き寄せられているのだ。
それも隙間などないくらいの密着度で。
私が望んでいたとことは言え
「くそっ・・」
と思わず声を漏らしてしまったのは仕方のないことだろう・・と私は思う。
その言葉が聞こえたのか後ろに居る雪絵は私の背中に顔を埋めてきた。
体勢は画面の中とは違う。
画面の中では三河の胸の中。今は私の背中。
それでも雪絵はどちらも違わない同じ様な体勢になっていただろう。

画面の中で暫くただ抱き合ってるままの映像が続く。
そんな中突然画面の中の雪絵がびくっと身体を動かした。
何があったのか?  それはすぐに分かることとなる。
ゆっくりとカメラが2人の周りを回り雪絵の背後へと移動していく。
「あぁ・・・触られている・・・・」
雪絵の背後に回ったカメラが映した光景は、腰に回した手を下に下げ
胸に比例するように肉つきのいい雪絵の臀部を撫で回す三河の手だった。
スカートの上からその肉付を確かめるように動く卑猥な手つき。
左右の肉を撫でるように交互に触り、やがてその中心へと手が添えられる。
わずかに沈み込ませている中指は、雪絵のヒップの割れ目に添えられている証だった。
カメラはその手つきをアップに映し出す。
沈み込ませるように添えている中指をそのままに今度は手を上下に動かすようにする。
しつこいくらいに動かされる手。
おそらく三河の頭の中ではすでに雪絵のヒップの形が出来上がっていただろう。
そう思えるくらい確かめるように何度も撫で回しているのだ。

カメラはまたゆっくりと回り元の場所に戻る。三河の斜め後ろの方向だ。
そこから見える雪絵は三河の胸の中で下を向いている。
そんな雪絵の顔を三河は左手で臀部を撫で回しながら、余った右手を雪絵の顎に添え上を向かせるのだ。

何をしようとしているのはわかった。
「キスは雪絵が嫌がらなければOKです」
そう三河に話をした自分の言葉を思い出す。
ゆっくりと顔を近づけていく三河。 雪絵は少し顔を背けるようにして近づく三河の唇から逃げた。
・・断った・・それは私にとって残念とも安心とも取れる雪絵の行動だった。
しかしそんな私のちょっとした安堵感は三河の言葉によって簡単になくなってしまう。

「奥さん・・キスが嫌だったら私はそれで構いませんよ。
旦那さんからも奥さんが嫌がることはしないでくださいと言われてます。
 でもね・・きっと旦那さんは奥さんが他の男に唇を奪われるところを見て喜んでくれると思いますよ。
 怖がることはありません・・奥さんは今旦那さんが望むことをしようとしてるんです。 さあ・・目を閉じて・・」

顎に手を添えられたままの雪絵の唇が微かに震えている。
恐怖という振るえではないだろう。
これ以上ないと言うほどの緊張。
私の喜ぶ顔と初めて会った男に唇を奪われることの葛藤。
おそらくいろんな感情が混ざった振るえであったのだろう。
そして雪絵は答えを出す。
当然抱かれることを承諾してここに居る雪絵だ。その答えは特別不思議なものではなかった。
雪絵は唇を振るわせたままゆっくりと目を閉じたのだ。

Twitterで配信中
QRコード
QRコード
アクセスカウンター